『劇場版 ポールプリンセス!!』初号試写
11月23日公開の『劇場版 ポールプリンセス!!』。初号試写で拝見してきました。
元々は22年から公式YouTubeチャンネルで展開していた3分ほどの歌とダンスのショートムービー&10数分のドラマ(映画公式サイトのバナーから飛べます)。YouTubeの作品はオールCGモデルなのだが、今回の劇場版は2D作画+CGダンスという、『ラブライブ!!』『アイカツ!』などスクールアイドル物と同じ方式の作りです。
そもそも本作のCGディレクターは、キンプリこと『KING OF PRISM』、『劇場版プリパラ』の各シリーズや、『ラブライブ!サンシャイン!!』の劇場版『オーバー・ザ・レインボー』のCGも手がけている乙部善弘。
映画冒頭に配信版の抜粋場面と共に、これまでのあらすじが簡単に語られるので初見組に優しい構成。ポールダンスのジャパンカップ出場を目指して特訓を積む星北ヒナノ(土屋李央)を始めとする主人公チーム ギャラクシープリンセス。彼女らのライバル エルダンジュのチームリーダー・御子白ユカリ(南條愛乃)に対して、あるトラウマを抱えているヒナノ。しかしユカリは言ってみれば『エースをねらえ!』のお蝶夫人こと竜崎麗香っぽい立ち位置の人で、自分にも他人にも厳しい女王様キャラだが、同時に主人公の成長を促す重要なポジションなのだ。
映画は、ギャラクシープリンセス側のリリア、スバルの友情を熱く描きつつ、ヒナノとユカリのギクシャクとした関係にフォーカスする。
配信版よりもグレードアップしたCGパートのポールダンスと、キャスト陣による挿入歌も見応えがあり、60分という上映時間ながら、なかなか満足度は高い。早見沙織演じる蒼唯ノアの唄とダンスパートはかなり良いですよ。
配信版から引き続き監督を務める江副仁美は、『アイドルタイム プリパラ』『キラッとプリ☆チャン』のLIVEパート演出をやっていたので、可愛い系ダンスはお手のもの。怪盗のルパンが探偵に化けて謎を解く『ルパン三世 PART5』第17話「探偵ジム・バーネット三世の挨拶」も演出してるのですが、これは面白かったなぁ。
本作の脚本は、これまた配信版から続投の待田堂子。傑作漂流アニメ『ソウナンですか?』や『異世界のんびり農家』のシリーズ構成&脚本を書かれていました。金曜ロードショー枠の『ルパン三世 princess of the breeze』の脚本も書いていますが、これは数ある2時間SPの中で結構好きなお話。
本作で色々と出て来るポールダンスの凄まじい動きと姿勢。あんなこと実際に出来るのだろーか? などと観ている最中は思っていたが、エンドロールにモーションキャプチャーアクターやポールダンス監修などのクレジットがあったので、ポールダンサーの皆さんは、ああいうアクロバティックな演技を日々やられているんですね。ほえー。
『劇場版 ポールプリンセス!!』
監督:江副仁美
脚本:待田堂子
CGディレクター:乙部善弘
キャラクター原案:トマリ
アニメーションキャラクターデザイン:櫻井琴乃
音楽:東大路憲太
音楽制作:avex pictures
ポールダンス監修:KAORI (STUDIO TRANSFORM)
アニメーション制作:タツノコプロ
原作:エイベックス・ピクチャーズ /タツノコプロ
声の出演:⼟屋李央、鈴⽊杏奈、⼩倉唯、⽇向未南、南條愛乃、⽇⾼⾥菜、 早⾒沙織、釘宮理恵