シートノックは無駄な練習なのか?
よくシートノックは無駄な時間が多いと言われますが、みなさんはどう思われますか?僕は1つの練習にはメリット・デメリットがあると思っていまして、シートノックは絶対悪ではないと思っています。中学時代は全くシートノックをやらないチームでしたが、全国準優勝できましたし、大学時代はほぼ毎日シートノックをしていました。そして全国優勝を果たしました。
このことからも勝つか負けるかとシートノックが善か悪かはまた別な話になると思っています。
さてシートノックの本質的な意味は、こどもたちの守備を上手にして、、失点を防ぎ、試合に勝つことではないでしょうか?守備が上手になって、試合でエラーなく終わればそれで目標達成だと思います。ですが、なかには綺麗なノックを見せたいと思う指導者もいるそうです。ノックを魅せたいと思う気持ちもわかります。ですがそれは本当に大事なことではないはず。
ある甲子園常連校は、試合前ノックでは、左側、次に右側その後前側とノックを打つ方向を決めて、相手チームを試合前から威圧するそうです。
その気持ち…
とてもよくわかります。
ですが、それは本質を突いた練習ではありません。来る方向がわかっていたら、練習では使えますが、果たして試合でそれができるかどうかは疑問です。それがすべて試合に繋がらないとは思いませんが、それだけしていても上手くならないのは事実です。
実際にシートノックでは守備がうまいのに、いざ実践になると動けない子がいます。ランナーがつくと混乱する子もいます。そういった子の特徴として、決まりきったプレーはできますが、応用ができない傾向にあります。シートノックばかりしていると型にハマったプレーが身につき、その結果ボールに集中しすぎるあまり、ランナーが視野に入らないようになります。野球はボールを処理しつつ、ランナーの動きに合わせたプレーをしなければならないのです。
そこを理解せずに、単純なノックを繰り返しても試合では使えないのです。ですから、僕は少年野球チームや中学校ではそういった型にハメるような練習を多くすべきではないという立場で守備を教えています。
それらのことを踏まえて、実際にシートノックではどのようなことを意識すれば良いのでしょうか?
僕はシートノックをするなら以下の3つのことを考えて練習します。
✅目的を明確にすること
目的を明確にすることで選手に適確な指示を与えることができます。何のために練習するのかを選手自身が頭に入れておくことで効果も変わります。
シートノックひとつとっても、チームにとってどんな効果を期待したいのか、個人のプレーにどれだけの成長を見たいのか、によって課題は変わってきます。
野球塾では個人のスキルアップに焦点を当てれますが、野球チームになると一人ひとりの目標をイチイチ確認してられませんよね。
なのでチームでは全体に向けて、今日は〇〇のプレーを意識しようと伝えることがとても大事だと思います。そのうえで、選手をピックアップし、1人、2人の子に『今日はどんな意識でやってみる?』と問いかけると、チームにも個人にも効果的なノックとなると、僕は思っています。
✅落ち着いてプレーすること
落ち着いてプレーすることは試合中で大事なことのひとつです。
常に焦ってプレーしていると何が良くて、何が悪いのか分析できません。
シートノックでプレッシャーをかけずに、選手に練習してもらうことで
みたいに選手個人が分析できるようになります。
✅距離感を測る
距離感も大切です。例えばサードとショート、セカンドなどそれぞれのポジションによって距離が全く違いますし、投げるときの角度も違います。
角度が違うと、ステップの仕方も変わってきます。それを実際の距離を知って、感覚を養う意味もあります。
まとめ
練習のための練習になってはいけません。大切なことは試合で使える練習になっているかどうかです。指導者として子どもの前に立つ以上、そこの筋を正確に捉えて練習メニューを組んだり、子どもたちに練習の意図を伝えるようにしましょう!
【このブログの理念】
子供に野球の楽しさを教えたい!
いつまでも野球が好きであってほしい!
と思い、
少しでも子供の役に立てば、
野球少年の保護者のみなさまのお役に立ちたいと
思ってラジオ配信中です!
主に指導やコーチング、教育系の内容を
話しています!
【野球歴】
京都田辺硬式野球部-西城陽高校-早稲田大学−ドジャースインターン-アリゾナウインターリーグでプレーし、
その後、野球指導者として高校野球や、中学硬式野球チームの
コーチや監督を経験してきました。