助走
ずっと眠らせていたアカウントで入院記録をまとめようと思い至ったものの、既に三週間ほど経っている。
とりあえず、なんでもよいからテキストを打つ。やる気はやり始めたら出るということ。
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一週間前にあまりにも身体の疲れが抜けず、肩がガッチガチだったのでマッサージを予約した。
私にとって、マッサージはちょっとした鬼門である。
髄膜種で倒れた日の朝も、マッサージを受けたからだ。頭痛が続いてどうにかしたいと思い施術を受けたのだった。それが呼び水となったか気になったので主治医に聞いたことはあるが「関係ないでしょう」。
そっか。
今回行ったのは、医療的なものではなくいわゆるリラクゼーションのマッサージ。とはいえ予約の段階で、「重い症状、重症な既往歴がある」方は避けて下さい、のような注意書きがあるとビビッてしまう。もう、腫瘍は無いんだし。と思いつつ。
「ヘッドマッサージは苦手なのでしないで下さい」とははっきり伝えた。
肩回りだけをほぐしてもらって、大分スッキリした。
翌日シンプルにPMSだったと判明。よくあるパターン。
美容院でも、いまだに頭を触られるのは苦手だ。手術跡があるので、洗うのは弱めでお願いしますと伝えている。
歯医者でも、大きな口を開けるのが難しくて術後一年位は行けなかった。
脱毛サロンでは断られた(モニター案件だったので、本気でやりたいわけではなかったから良しとしよう)。
すっかり治っているつもりでも、口に出して他人に説明するときは妙に緊張する。
天気が悪かったり、寝不足したりすると、手術跡が突っ張ってる気がする。単に、「古傷が痛む」みたいな頭の外側の事だと思うけれど、また中で何かなってんじゃないか……と思うと不安になる。
それでも、手術前と変わらない生活を送れているのだから。無理せずに生きていきたい。
パートや子供の習い事や家族や、細々言いたくなることはあるけれど、それも含めての回復。文句言える気力があるだけ、広い目で見れば大した問題じゃないのだと言い聞かせたい。