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コロナ後遺症、ワクチン接種後症候群のセルフケアまとめ
コロナ後遺症のセルフケアとしては呼吸エクササイズ、瞑想、運動の組み合わせが有効です。最近は論文なども出てきておりエビデンスのあるセルフケアです。
私は2022年8月からオンラインで後遺症の方へセッションを提供しております。
2024年2月の時点でセッションは150回以上、延べ人数では2000人近くに実施しています。その経験から呼吸、瞑想、運動の組み合わせは現時点では最適なセルフケアだと断言できます。
まずおすすめしたいのは呼吸筋のリラックスです。
台などに足を乗せて足を高く上げる体勢やクッションを抱え背中を丸めたりし、呼吸を感じる位から始めるのが良いです。
そのような姿勢を取ると自然に呼吸が深くなります。枕などを丸めてその上にあお向けに寝るのもおすすめです。この姿勢を取ると副交感神経優位になります。
コロナ後遺症は迷走神経障害により交感神経が緊張しているケースがほとんどです。したがってこのような姿勢を頻繁に取り、副交感神経優位の時間を増やす事は大変に有益です。
その次の段階としては頑張らない程度に肺の各部位に意識して空気を入れ吸う事です。頑張って吸うのではなく胸、お腹などと入れていきます。
まずは胸に空気を入れて吸う練習。次にお腹に空気を入れて吸う練習。
そして胸とお腹の両方に空気を入れて吸う練習です。
一定期間それを続けたら少しずつ吐くトレーニングをおこなっていきます。細く長く吐いていくことにより呼気に腹横筋などを使用していきます。
長く吐けるようになると血中の二酸化炭素濃度が上がり呼吸苦が減ったり酸素取込み能力が上がる可能性があります。
次の段階として胸郭の可動域を高める訓練をします。腕の動きを利用して背骨や肩甲骨の動きを高めます。
一般的な呼吸リハビリの種目でも構いませんがコロナ後遺症の方がいきなりそれらをするとクラッシュする可能性があります。
まずは横になった状態で無理なくやりましょう。
この胸郭の可動域を高める運動をゆっくりと深い呼吸をしながらゆるゆるとおこなうと血流改善の効果が高くなります。
コロナ後遺症では横隔膜の動きが低下し、その代償として胸や背中の筋肉が硬くなっていることが多いです。そこをほぐすことにもつながります。
これらの段階を経てからゆっくりと深い呼吸をしながら足踏みや歩行をおこなう段階に入るのが良いと思います。いきなりここをするとクラッシュするかもしれません。
深い呼吸をしながら歩くと有酸素運動の効果があり負荷を間違えなければ活動量が上がってくることが多いです。
以下にPS別のリンクを貼ります。
PS(パフォーマンスステータス)についての説明
PS8〜9
PS9 トイレにも行けない
PS8 トイレには行ける
PS6〜7
PS7 家の中は歩き回れる
PS6 1分間、皿が洗える
https://note.com/nozaki_acu/n/n9ebde91ec344
PS4〜5
PS5 重めの洗濯物が1つ、疲れずに干せる
PS4 3分間、掃除機が疲れずにかけられる
https://note.com/nozaki_acu/n/n140b4c98be4b
PS2〜3
PS3 休みながら、自分のペースで散歩30分が疲れずにできる
PS2 無理をすると倦怠感あり
https://note.com/nozaki_acu/n/nfa2d1e1fab4b
PS0〜1
PS1 疲れることはあるが、倦怠感は出ない
PS0 症状なし
https://note.com/nozaki_acu/n/n1efdaa5e016a
上記の呼吸筋のリラクゼーションの種目は0番1番2番です。
胸やお腹に空気を入れる練習は4番。
胸郭や脊柱の可動域を高めるのは7、8、9、10、11、12番などです。
0、1、2番はペーシングの途中の休息にも使います。
副交感神経優位になり不眠、不安にもおすすめです。
副交感神経優位の時間を増やすことが大切です。
これらの種目は平畑先生のペーシングのページをご覧になり実施時間、休憩時間を参考にしてください。
https://www.longcovid.jp/pacing.html
0番4番1番2番を通しでやるのには呼吸リハビリ音声ガイドがおすすめです。
全部やると40分です。朝晩2回通しでやると身体が元気になることが多いです。
また途中で寝てしまう場合は分割でも構いません。
https://www.longcovid.jp/respiratory_rehab.html
それからリラクゼーションにはゆるめる瞑想がおすすめです。
ロングバージョンは15分間。ショートは10分です。
ショートバージョンは聞いたまま眠るように作ってあります。音声を聞いてゆるむイメージをするだけです。
https://www.longcovid.jp/selfcare03_new.html
それから瞑想は呼吸に意識を向けるのがおすすめです。
アーナパーナサティといいます。
呼吸リハの0番1番2番も同じような効果があります。
マインドフルネス瞑想やヴィパッサナー瞑想も素晴らしいものですしYouTubeや瞑想アプリなども良いと思います。
ハードルが高ければゆるめる瞑想から始めてみて下さい。
コロナ後遺症の病態は多岐にわたります。
肺の拡散能の低下やミトコンドリア異常による組織の酸欠、微小血栓や血管内皮の障害による循環障害、持続感染による炎症、迷走神経障害、ミトコンドリア機能低下など様々です。
ですが呼吸、瞑想、運動によるセルフケアは広範囲にわたり良い影響を与え、かつ安全でお金もあまりかかりません。
場所も選ばすどこでも自分の好きな時にでき、人手も必要としません。
非常に低コストで多くの方の助けになると思っています。
医療資源も財源も限られていく社会にとって必要かつ有益だと考えています。