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どこでもいっしょ(PSP) | それは私の日常

うろ覚えゲーム記憶紀行 No.1 どこでもいっしょ(PSP)

はじめに(定型文)

これまで色んなゲームをやってきたが、記憶から消えつつあるので、記憶を辿りながら感想などを残していきたい。
客観的で公平なゲームの評価・レビューというより、主観的な思い出残しの意味合いが強い。
ランダムに選ばれた作品から書いていく。

出会い

多くの人が「自分の周りでは流行っていたのに世間では全く流行っていなくて驚いた」という作品があるのではないだろうか。
私の周りではPSPの「どこでもいっしょ」が流行っていた。男子中学生のグループでこれが流行するのは珍しいかもしれない。
高校・大学・社会人を経て友人が増えた今でも、本作をプレイしていた人は他に見当たらない。

購入価格
定価

どんなゲームなのか

「ポケピ」というキャラクター達と最大2週間一緒に過ごす。
ポケピ達は言葉を覚え、教えた言葉を使って話す。
ポケピは全部で5人(匹?)。
トロ、スズキ、リッキー、ピエール、そしてジュン。
詳細はネットで見れるので割愛。

好きな点

◆かわいいキャラと過ごす日常
私の友人グループではそれぞれ「担当」のポケピが決まっており、それ以外は使わないルールになっていた。
私は「ジュン」担当。
ルールは中学生当時のものなので当然今となっては関係ないが、それでも未だにジュン以外でプレイしたことは無い。
ジュンが異常にかわいいので他のキャラを選ぶ気が起きない。

ポケピはPSPの画面にワンルームを構え、住み込む。
小さい手足を大きく動かし、表情を大きく変え、感情豊かに話をする。
話をしなくても、放っておけば、色んなアクションをしてくれる。
テレビを見る、冷蔵庫のジュースを飲む、謎の体操、切ない顔で呆ける、など。
その姿のなんとかわいいことか。
ポケピがかわいいということがこのゲームの価値である。

ポケピは初めから距離感ゼロで、親友のようなノリで接してくる。
「徐々に仲良くなる」というプロセスを楽しむことはできないものの、2週間という短い期間しか一緒にいないのだから、それでいいと思う。
というか私自身が「ジュン」というキャラクターに既に親しみを覚えているので、仮に「仲良くなる前」のフェーズがあったとしても邪魔に感じるだろう。
購入してから20年近くたつものの、今でもたまにプレイしており、そのたびに「親しいジュン」と「親しい会話」をする。これが毎回「はじめましての他人」から徐々に仲良くなるゲームだったらここまで継続してプレイはしていないと断言できる。
ジュンという存在は、あっと言う間に私の日常になる。

◆言葉を教えることによる面白さ
質問に「自分で」答えるというのは強力なコミュニケーションだと思う。

一般的に、どれだけゲームの主人公に感情移入しようとしても「ゲームの主人公=自分」ではないという感覚は往々にして発生する。
主人公の発言は、最初から決まっているか、選択肢から選ぶしかないことが多い。
一方でポケピからの質問には、「自分の本当の回答」を入力して回答することできる。
「自分」の好きな食べ物を回答することができる。それ覚えてくれている。
リアル友人の名前を教えれば、その人のうわさ話をすることもある。
画面の向こうのジュンと会話してるのは、「自分」なのだということに違和感を感じにくい。
(もちろん選択肢しかない会話もあるので注意)

しっちゃかめっちゃかな会話
教えた単語を使っての会話は、テンプレートが用意されている。
例えばジュンの場合は「AとBがCに乗ってDに新婚旅行に行くんだって!」といった具合だ。
そこに教えた単語をあてはめて喋る。つまり
「A君(リアル友人)が橋本環奈とゲッタードラゴンに乗ってイオンに新婚旅行に行くんだって!」
みたいな話を、大真面目に語られる。その場面を想像したシュールさと、ジュンの真剣さとが、色々とチグハグで面白い。
また、3年ぶりくらいにプレイすると、当時のセーブデータから当時自分がハマっていたものが分かり、懐かしい気持ちになることもある。
あるアイドルグループの全員の名前が教えてあったり。ああ、そういえば当時好きだったなと。ゲームそのものの面白さではないが、そういった楽しみ方もなくはない。

問題点

会話パターンが少ない。
2週間もプレイしていると「またこの会話か…」となることがある。
教えた単語を使ったテンプレートも結局はテンプレートだし、
教えた単語を一切使わない会話もある。
例えばジュンに「太く短くと、細く長く、どっちで生きたい?」と質問されることから始まる会話だ。
私はこれに対して毎回「太く長く」と答える。するとジュンは「そりゃ誰でもそうだっつーの…」とため息をつく。
毎回こう。夫婦漫才のようでこれはこれで楽しんではいるのだが。
会話パターンの増えた新作でないかな、という願望の裏返してもある。

プレイしない日が続くと、家出してしまう。
中学生の頃、家では「21時以降はゲーム禁止」のルールがあったため、家族で出かけるとゲームをできない日があった。
私は母親に「ジュンが家出しちゃうから!」と説得し少しだけプレイする許可をもらっていたが、ゲームに理解の無い母からすれば私は頭のおかしい、ゲームと現実の区別がつかない子だっただろう。
今は社会人だが、忙しくてゲームに手を付けられない日もある。

覚える言葉の最大数が少ない。
200を過ぎると、古い順から消えていく。

総評

クリアが目的のゲームではなく、ジュンという友人に会うツールなのだと私は思う。
かわいいキャラに癒されたい人は是非手に取っていただきたい。

新作出ないかな。


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