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まさかの心筋梗塞その8

入院生活6日目。
点滴の管が外れたので、10人以上で使える広い洗面所で朝シャンをしてみた。 左手の内側に点滴のチューブが入っているので濡らさないように、慎重に顔と頭を洗ったが、久しぶりだったので気持ち良かった。
は~~~~~~~~~~~~~~~~~~💛、と心の底からため息が出た。チョー薄味の朝ご飯を気持ちよく食べ終わって、9時10分からリハビリ開始。部屋で軽くストレッチを行って、面談室へ移動。9階のリハビリルームに置いてあるエアロバイクが7階に移動してきたのでそれを漕ぎましょう!とKさんが張り切っている。15分ほど漕いでいたらN先生が回診に来た。土曜日なのに大変だなと思い、お疲れ様です、と言ったらびっくりしていた。 重度の狭心症の症状で手術をしたが正式な病名は「急性心筋梗塞」です、心臓のダメージが確認されたので、と言われて少なからずショックだった。よくテレビで、○○さんが心臓の急病で亡くなられました、診断名は急性心筋梗塞です、なんて報道を目にする機会があった。やっぱりあの時死ぬ間際だったんだ、と今更ながら冷や汗が出た。死ななくてラッキーだったなあ、と思った。よく心臓が原因で亡くなる場合は、うっ!と言ったきりばったり倒れてそのまま、というイメージだったが自分の場合は痛くて痛くて本当に辛かった。死ぬ時って、冗談ではなく死ぬほど辛いんだなと思った。色々な思いが頭の中をぐるぐる巡って、先生の話は半分も聞いていなかった。
昼ご飯の直後にカミさんが来る。13時から面談室のテレビでコンサドーレの試合を見る。ルヴァンカップの決勝戦を川崎フロンターレと戦うのだ。昔はナビスコカップだったなあ、とか、まさかコンサドーレがここまで強くなるとはなあ、とかあれこれ思いながら、歴史に残るようなシーソーゲームを楽しんだ。結果的にはPK戦で負けてしまったけれど、何度も土壇場で追いつく粘りは素晴らしかった。来年はもっといい試合を見せてもらいたい。
コンサの試合の後、看護師さんが袋を持ってきて、お友達がお見舞いに来られましたが、ご家族以外の面会はお断りさせていただきました。差し入れをお預かりしましたので、これを、と渡されたのは戦国武将の本と「字の大きな」クロスワードの本。字の大きな、というところが泣かせるぜ~と差し入れてくれた友達にさっそく電話すると、爆笑していた。心臓病で手術なんて言うから心配してたけど、声が元気そうで安心した、と笑っていた。 友達ってありがたい、を痛感した。
17時からラグビーW杯のニュージーランド対イングランド戦を見る。これまた一流同士の激突で見ごたえがあった。前半が終わったところで18時の夕食の時間になったが、テレビの前に持ち込んで食べながら後半戦を見る。オールブラックスのニュージーランドが負けてしまった。
サッカーとラグビーの白熱した試合を連続して見て、少々疲れてしまった。土曜日だったので、カミさんには早めに帰ってもらって、自分も早めに寝た。ショックな事があったり楽しい事があったり、内容の濃い一日だった。

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