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ルキノの履歴書
こんにちは。ルキノです。
私はこれまで、女優、メイド、コスプレイヤーなど
パフォーマーとして15年以上活動してきました。
最近ふと、そういえば自分の出演作品ややってきた事をまとめて見られるプロフィールページ的なものが無かったなぁ…と思い、15才〜41才の私の芸能人生についてまとめた、渾身の!「お仕事の履歴書」を作ってみました。
経歴だけではなく、
なぜ女優を辞めて
秋葉原のメイドアイドルになったのか?
など、当時の思いや悩みも書いています。
「何になりたいの?歌手?女優?」ってよく聞かれて
私はいつも答えられなくて
その度に、決めきれない自分を
「中途半端」だと責めました。
何者にもなれなくて、
何も極めることができなくて、苦しかった。
でも今になって振り返ってみると、私は
何かになりたいわけじゃなかった。
一つの肩書きに絞りたいわけじゃなかった。
私は私でいながら
その時々に、やりたいことをやりたいだけだったんだと思います。
そんな、肩書きがない女の履歴書を、どうぞご覧ください。
名前/ルキノ
生年月日/1979年1月5日
出生地 /福岡県北九州市
血液型/AB型
●1994年(15才)
地元九州で撮影された映画「スーパー・ハイスクール・ギャング」にオーディションで合格、新聞部員役で出演。子供の頃からの夢であった「女優」のお仕事を初めて体験する。
●1999年(20才)
・情報誌九州ウォーカーのミスコン「ミス九州ウォーカー」で準ミス獲得。
地元福岡のモデル事務所に所属して九州ウォーカーの温泉特集などでモデルをやっていたが、作り笑顔でバスタオルを巻いて写真に写ることになんかこれじゃない感を感じ、契約が切れた半年をきっかけに辞める。
(当時のバイト:ファミリーマート時給630円)
「20才で上京」というフレーズへの憧れだけで、女優を目指して東京に出ることを決意。
12月、上京。下北沢の「ひまわり荘」という、昭和感たっぷりのぼろアパートに居を構えた。窓が木枠ですきま風がすごく、トラックが横を通るとガタガタとアパートごと大きく揺れた。(最初の日には「地震だ!」と飛び起きた)壁がとんでもなく薄くて、隣の家の電話にかかってきた留守電の相手の声や、隣のカップルのものすごいケンカの声まで、毎日ぜんぶ丸聞こえていた。(当時のバイト:牛角時給900円)
●2000年(21才)
吉祥寺のピンクサロン「レモンクラブ」にてアオリンゴちゃんとして働き始める。貯金が底をつき、下北沢の駅前で配られていたティッシュに書いてあった「体験入店2時間8000円」にキャバクラだと思って面接に行ったら風俗だった。
(詳しくはこちら↓)
この後数年間は、インディーズ映画の撮影をしつつ、イメクラ、SMなどで風俗嬢としても働いていた。
●2003年(24才)
「人コロシの穴」(池田千尋監督)主演
(桐野ゆき名義・芸名つけるのに悩みまくってこの1作品だけ使った名前)
カンヌ国際映画祭シネフォンダション部門正式招待作品。
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●2004年(25才)
・朗読劇「天国より野蛮」演出:売野雅勇
・映画「グシャノビンヅメ」(山口ヒロキ監督)主演。
モントリオール・ファンタジア国際映画祭グランドブレーカーアワード銀賞受賞。
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『藤崎ルキノ』という芸名は、この映画の役名をそのままもらったもの。
(現在は「ルキノ」のみです)
・映画「赤線」(奥秀太郎監督)
・映画「赤猫」(大工原正樹監督)
●2005年(26才)
女優活動がうまくいかず、かなり燻っていた時期。
仕事もなく、役者の友人たちと集まって、桃鉄とかドカポンとかのゲームを朝までやってた。
最後の望みをかけて受けた、事務所のオーディション。憧れの女優さんが所属していて「もうここしかない」と思った事務所だった。社長と面接をした。なかなかの好感触。3ヶ月くらい、毎月顔見せに行った。
3ヶ月目に「あなたをどうやって売っていくか考えたのだけれど、思いつかなくて…あなたがもっと若くて、もう少し身長が高かったら良かったんだけど」と言われ、不合格になった。年齢も、身長も、努力ではどうにもならない部分だった。
「あなたには女優の才能がない」と烙印を押された気がした。
ああ…
頑張ったけど、なんだかもう、疲れたな。と思った。
私に、芸能界は向いてなかったのかもしれない。26才という年齢でまだ無名だと、もうどこの事務所でも採用してもらえないかもしれない。(当時はSNSもまだ無く、芸能活動するには芸能事務所に入るのが必須だった)女優の道を諦めて、東京を離れようかな。大好きな沖縄に移住するかな…と思った。
「もし本当に移住するとしたら、最後に東京でやり残している事はないか?」
と思いを巡らせたその時。
「あー!私、東京に来たら、可愛い衣装を着て喫茶店で働きたい!って思ってたわ!」
という事を思い出した。
中学生の頃、はなきんデータランドというテレビ番組の「制服が可愛いウエイトレス」特集でアンナミラーズが出ていたのを見てからずっと、憧れていたのだった。ふと、秋葉原にメイド服を着て働ける「メイドカフェ」というものがある、とネットで見たことを思い出した。
「そうだ、秋葉原へ行こう!!」
Yahoo!でバイト情報を調べて一番目に出てきた「@ほぉ〜むcafe」へ面接に行くと、面接日が奇しくもメイドアイドルグループ『完全メイド宣言』のメンバー募集締め切り最終日だった。
この奇跡的なタイミングが、のちの運命を変えることになる…!
ルキノとしての女優活動を辞め、
メイドの「ユーリちゃん」として1年9ヶ月の間、活動する。
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(↑集合でのアー写が残ってなさすぎ再結成した2015年のものです)
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芸能界を諦めてメイドカフェの店員になったはずなのに、「秋葉原、メイドブーム」にのってTVなどメディアに出まくる日々。
●2006年(27才)
メイド活動がとにかく楽しくて、まさに青春!!という感じの時期。
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・「メイドの新シンデレラストーリー」MV
・「完全メイドのロックリスマス」MV
●2007年(28才)
完全メイド宣言、解散。@ほぉ〜むcafe卒業。
知り合いの紹介で、芸能事務所に所属。
「アイドルを続けたい」という希望が通らず、
再び女優として活動していくことになった。
初のTVCM出演。
・ブルボン「ミルクココア繊維習慣」
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この時の事務所の社長になぜかOL(不動産屋の受付嬢)をやるように言われ、絶対に無理だと思い断ったけれど、紹介してくれた人に「社長の命令は断れない、俺の顔を立ててくれ、お願いだ」と言われ断りきれず、しぶしぶ半年くらい、週5で大手町の会社に通ってOLをやっていた。しかし想像通り会社勤めに向いてなく、サボって旅に出がちなオフィスレディーだった。
●2008年(29才)
【舞台】
・「幕末義侠伝 〜CHUJI〜」
・「中野ブロンディーズ」
ヲタク少女たちのチアリーディングミュージカル
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・「柳生十兵衛」
・「飛行機雲」
●2009年(30才)
・「kingyo」(エドモンド楊監督)主演。
ベネチア国際映画祭短編部門コンペティション参加。映文連アワード準グランプリ。
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・聖飢魔II 「EL. DORADO」MV 出演。
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(30才での女子高生役。当時10万47才のデーモン小暮閣下に「君はあれだ、結構歳いってるんだよな!」と言われるw)
事務所とソリが合わず、鬱になりかける。(なってたかも)退所。
●2010年(31才)
大森の芸者置屋「まつ乃家」にて半年間芸者を経験する。
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しばらくフリーで活動したのち、新しい事務所へ。
【舞台】
「電車は血で走る」(劇団鹿殺し)
「SHUFFLE」(演出・菅野臣太朗)
●2011年(32才)
・映画「シンダガイジン」(コン・パフラック監督)主演
プチョン国際ファンタスティック映画祭短篇部門上映
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・初の写真集「トーキョールキノグラフ」発売。
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・ハギとこ!「モンハンフェスタ'11名古屋大会」大特集レポーター
【舞台】
「トリリオンモンスター」(ザッパー熱風隊)
「シコんでいこう!」(アリー・エンターテイメント)
「Bark in the Bar〜バーで吠えろ2〜」(ザッパー熱風隊)
「バラしていこう!?」(アリー・エンターテイメント)
「日本全国奇形鍋」 (財団、江本純子)
「Lullaby」(進戯団夢命クラシックス)
「女の平和」(演出・江本純子)
●2012年(33才)
事務所をやめ、再びフリーランスに。フリーで活躍してる人はどんなふうに活動しているんだろう??を知りたくて、有名コスプレイヤーうしじまいい肉さんのイベントに突撃する。
その際にうしじまさんに「コスプレとか興味ないですか?」とスカウトされ、コスプレの道へ。
5月にコスホリックというイベントで、
コスプレイヤーとしてデビュー。
グラビアのお仕事をやってみたい気持ちは、昔からあった。でも当時は「30才過ぎの貧乳」に需要なんてない(と思っていた)し、グラビア雑誌などから声がかからないかぎり、写真集なんて絶対ムリだった。
「需要なんてなくても、自分で作品を作って発表すればいい」という新しい概念を知って、世界が広がった瞬間だった。今までは、オーディションを受けるか、マネージャーに売り込んでもらうか、自分の人脈で声をかけてもらうか、しか仕事を得る手段はないと思っていた。
「自分で好きに作品を作って販売する」コスプレイヤーとかコミックマーケットとかの世界を知って、
「仕事は誰かにもらうもの」で「選ばれないかぎり、仕事は来ない」という感覚から
「仕事は、自分で生み出すことが出来るんだ!」
に意識がシフトしたことは、自分にとってすごく大きな転機だった。
私が初めて胸を晒した写真。
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ずっとコンプレックスで隠してきた貧乳を人前に晒すことにはかなり抵抗があったが、思い切って出してみたことで逆にその「ちっぱい」が高く評価され、エロコスプレイヤーとして人気を博する。
【写真集】
・るきののあぶない水着 (→日刊SPA!!取材記事)
・ふんどしを締めるルキノ
・TVドラマ「イロドリヒムラ」第8話 (TBS)
・舞台「脳詐欺!〜手軽なお化けの作り方〜」(私設☆高円寺演劇協会)
ニコニコ生放送で生主としても人気を博する。
「スク水に亀甲縛りでスペランカーをプレイする」
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などエロ斬新な配信で、多い日には1時間で2万人の視聴者が!
(バイト・銀座のキャバレー「白いばら」時給2000円くらい?)
●2013年(34才)
・アダルトあ「グーグル真っ裸」「キス顔認識」モデル
・SRシステムと「喘ぐ大根」SI(セクハラ・インターフェイス)とのコラボ モデル
・カットピース(着ている服を観客にハサミで切ってもらうパフォーマンス)
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・HEADGOONIE T-shirts MAGAZINE vol.01 表紙モデル&巻頭グラビア
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写真集の制作は、企画、衣装集め、ロケ地やスタジオ決め、編集、パッケージ制作、通販の発送まで、全て自分で行なっている。(パッケージ制作は「ルキノと一泊2日の温泉旅行」以降。)
自分で好きな世界を作り込んで、その中で演じることが出来るということ。「監督、スタイリスト、モデルを全部自分でやって作品を作ることが出来る」という楽しさに、写真集作りにハマる。
【写真集】
・ちっぱいるきののじがどり
・ルキノと夏休みの国
・るきの日本昔ばなし
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・イメージビデオ「ひとかた」
●2014年
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・AR三兄弟のAR技術を駆使した舞台「パターン」
・海外向けに日本の文化を紹介するYoutube番組「Unexpected Tokyo」
・テクノUDON ゲスト出演
・「伊賀の国忍者映画祭」公式テーマ「忍者なの」(→ライブ映像)
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・映画「ハッピーネガティブマリッジ」(横井健司監督)
・映画「別の顔」(安藤ボン監督)主演
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【舞台】
「Ghost Recycle Project」(THE☆JACABAL'S)
「コトリミラクル」(演出・井上テテ)
【写真集】
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・ちっぱいの彼女と沖縄旅行に行ったらこうなった。
・部活の最中に、エッチな事しちゃいました。(運動部編)
・部活の最中に、エッチな事しちゃいました。(文化部編)
●2015年(36才)
・CDジャケットモデル「NHORHM」(西山瞳)
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・ルキノのフリーダム学園(イベント)
・秋田 ナカイチ祭 ゲスト
【写真集】
・クレオパトラの夢
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・The Secret Garden ~ルキノお嬢様の放課後遊戯~
●2016年(37才)
・イベント“「 」〜ルキノといばやの絶対領域〜”(→レポブログ)
・結婚発表(事実婚)をする。
幼少の頃から患っていたアトピー性皮膚炎が悪化し、それまで使っていたステロイドの塗り薬が全く効かなくなる。
効かないので自己判断で塗るのをやめたところ、地獄のリバウンドが始まる。(これをアトピー界では「脱ステロイド」というらしい、とのちに知った。)
全身から汁が出て、一日中痒みと痛みに襲われ、夜も眠れない日が続く。体重は10キロ減った。いつ治るとも分からない症状と、外見が変わってしまった事のショックで精神的にも塞ぎがちになり、辛すぎて「もう死にたい」と何度も泣いた日々。(夫に超助けられました・感謝。)
この年の夏に、東京から千葉の成田へ移住。
●2017年(38才)
鍼治療や食事の改善、ストレスの軽減…など色々試行錯誤しまくり、アトピー症状がだいぶ落ち着いた。4月より活動再開。
・「地獄DEマンボ☆」MV制作プロジェクト
初のクラウドファンディングを立ち上げ。
・「もしあなたが余命半年だったら、何しちゃう?」
(→イベントレポ ① ②)
【写真集】
・ひたすら、足うら。
・となりのお姉さんと、童貞の僕。
・貧乳女子最強説
・幻の花
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●2018年(39才)
・「地獄DEマンボ☆」MV完成。
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・「昭和のえっちなお姉さんは好きですか?」
(いおり気高いさんとの二人写真展)
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・初のレズ風俗体験をして、そのすばらしさに感動。
自分もキャストとして働いてみたくなり、
「レズっ娘クラブ」一ヶ月限定キャストとして働く。
11月 エロコスプレ引退を発表する。
【写真集】
・HIMITSU
・昭和のえっちなお姉さんは、好きですか?
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●2019年(40才)
3月 引退展「ルキノという女」開催。
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・友人3組合同で結婚式「令和婚」を挙げる。
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走り続けてきた20年。
結婚式が終わった後、突然の「電池切れ」状態になる。
しばらく休まないと、もう何もアウトプットできない…というくらいに、いつの間にか、エネルギーを使い果たしていたことに気づく。
充電期間に入る。
●2020年(41才)
田んぼ&畑の農的暮らしでのんびり充電しつつ、
今後どんな活動をしていきたいか?を模索中。
(【追記】
そんな、私たち夫婦の
移住や田んぼなどの実体験をベースに
夫が原作を書いているマンガ
『漫画編集者が会社を辞めて
田舎暮らしをしたら異世界だった件』
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が講談社イブニングにて連載中です!
☆第一話(無料) )
今の私は、
ステージの上でお芝居をしたり、歌ったり
コスプレをしてたくさんの人に写真を撮られたり
分かりやすく華やかな
注目される場所にいたのと比べると
超地味な生活をしている。
(収入もないし(笑)。)
でも
図書館に行って
好きな本を借りて
コメダ珈琲でカフェラテを飲みながら
一人でじっくり読む
「晩ご飯のポテトサラダがすごく美味しく作れた!うれしい!」
夫と一緒に、世界ふしぎ発見のエジプト特集を見ながら
あーだこーだ言い合いつつ食べる
ああ、幸せだなぁ、
なんていうことのない一日だけれど
毎日を丁寧に、静かに暮らして
その日々の暮らしの中で
喜びや幸せを感じている。
世間でいう「成功」を目指していた時よりも
満たされている、と思う。
もちろん
ばんばん表舞台で活躍している人たちを見て
焦ったりする日もあるけどさ、でも
成功するよりも
売れるよりも
まずは「自分」でありたい。
最近ようやく、そう思えるようになった気がする。
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・・・。
ぐはああ!!
振り返りに振り返ったあ!!!5日もかかったよ!!
ここまでたどり着いてくれた勇者は
いったい何人いるのだろうか…!!(*´ω`*)
試行錯誤しまくり、迷いまくり、落ち込みまくりながらも、自分の「面白そう!やってみたい!」感覚をなるべく大切にして生きてきた、ルキノの履歴書でした。
作ってるうちに、当時の気持ちとか一つ一つの作品のエピソードとかもっとじっくりと書きたくなったけど、途方もない長さになりそうだったので、またの機会に!(自伝的なものも書きたい)
こんな膨大な履歴書を最後まで読んでくださった奇特なあなたと、どこかでなにかで繋がれたら嬉しいなーと思います。ありがとうございました!!ヾ(*´▽`*)
ルキノ