7月15日 早朝未明 大雨
皆さんからしたら、ただの雨かもしれませんが、私はある過去の出来事ゆえに縁を感じます。
12年前の同日、福岡にいた私は博多祇園山笠をテレビで見るつもりでした。
しかし、親が忙しなく動いていて、只事じゃない空気を感じました。話を聞くと、父方の大伯母の旦那さんが亡くなったというのです。まだ外は暗く、一番山笠がスタートする前でした。
博多祇園山笠の日は、殆ど雨が降らないイメージだったのですが、その時は珍しく雨が降っていました。
生前の彼は、会うと必ず「あんま」と言って肩揉みを促してきて、帰りには"adiós"と言葉をかけていました。後に、外国語に興味を持った私は"adiós"という言葉が、スペイン語で"さようなら"を意味することを知りました。
彼は一体、どこでスペイン語を覚えたんだろうと疑問に思ったのですが、もし彼自身が進んで覚えた言葉ならば、外国語の話ができたんじゃないかというのが、私にとっての唯一の心残りです。
なぜ、血の繋がりのない大伯母の旦那さんの話をしているのかというと、私が一歳も満たないうちに亡くなった父方の祖父の代わりに、私を可愛がってくれたのが彼だからです。
故に、彼の十三回忌に雨が降ったことに対して、不思議と縁を感じてしまったのです。
おいちゃん、忘れないからね。