狸山病院〈8〉
私は中高のクラスの中で、2番目に早く結婚した。という事は、2番目に出産した。そのためお産について耳どしまにならずにいた。
入籍も遅かったために母子手帳を作るのも遅く、母親学級も2回しかいけず、狸山病院には、もちろん母親学級はなかった。
唯一先輩からいただいた本しか知識がなかった。何度も読み返し、本に書いてあった呼吸法をやったのだ。それは“ヒーヒーフー”ではなかった。
「自然な呼吸で」と怒られ、出産する瞬間まで、呼吸法は行われなかった。
二人目の子の時に知る、分娩台にのり、先生に「いきんでいいよ」と言われるまで、我慢するというのはなかった。極自然に産んだのだ。
ごめんなさい。詩に夢も憧れもありません。できる事をしよう。書き出すしかない。書き出す努力してる。結構苦しい。でも、一生書き出す覚悟はできた。最期までお付き合いいただけますか?