子どもの本屋さんの話
先日、この地で長〜く子どもの本屋さんをされてきた方のお話を聞かせていただきました。
その時のテキストが、『読書からはじまる』 長田 弘 著(ちくま文庫)
でした。
その中で、印象的だったのがこのことでした。
「私たちは日本という国に生まれたと思っていますが、そうではなく、日本語という言葉の中に生まれたのです。」と。
そして、「人間より先に言葉がある」と。
それは新訳聖書、ヨハネによる福音書の冒頭にある「初めに言葉があった」という有名な一行を引いて言えば、「人間より先に言葉があるということ。
言葉の中に生まれて、言葉の中で育っていくのが人間です。」と。
その文章を読んで胸が熱くなりました。
かつて、ダビデ保育園で園長先生が子ども図書館を作ったのはこの聖書の言葉からでした。
そして、仕事をもつ多忙なお母さん、お父さんに言いました。
「子育てと仕事、どちらも多忙で疲れるでしょう。子供を叱ることもあるでしょう。でも、夜眠る前には子どもに絵本を読んでから眠らせてやって下さい。」
そして毎週2冊ずつの絵本の貸し出しをしたのでした。
あの子ども図書館の意味を、子どもたちの貸し出し袋の中身を思い出して、
子どもたちに言葉を手渡す基本的な習慣だったのだと、やっぱり思ってしまいました。
さて、今、個人の本屋さんはどんどん潰れていって、大変な状況にあるんですね。
「路上からそのまま入れる本屋さんがなくなった」って・・・
つまり、大きなビルの本屋さん、チェーン店の本屋さんばかりになったということ。
実はびっくりしたのです。子どもの本屋さんなのに「図書カードは使えません」と言われて、え〜!!子どもって何かの機会に図書カードでもらうことも多いのに?って・・・まあ、最近の子どもたちは本を読まない子も多いらしいけれど。
でも、図書カードやクレジットカードを使うと数%マージンを取られるらしくて、1000円の本を売っても問屋さん関係もあるので、本屋さん自身は220円の儲けしかなくて・・・そこからまた差し引くことになると😖
え〜、そんな仕組みだったの?
rosieさんも最近はネットで本を購入することが多いのですが、反省!
先日、若い知人に赤ちゃんが生まれたのでお祝いを!と思っていたのですが、今回はその子どもの本屋さんへ行って買うことにしました。
本屋さんへの応援は少しでも態度で!
いろんなことを思い巡らせた講演会でした。
では みなさま ごきげんよう。