いのちのエンジニア|臨床工学技士になるには?
いのちのエンジニア ー 臨床工学技士は医療機器を通じて「いのち」を支える存在です。医師や看護師といった医療の国家資格のひとつで、今の医療には欠かせません。そんな大切な役割を担う臨床工学技士、どうやったらなれるのでしょうか?
👇臨床工学技士???という方はまずこちらをご覧ください👇
1.国家試験の受験資格
臨床工学技士になる方法について👇臨床工学技士教育養成施設の団体である日本臨床工学技士教育施設協議会にはこのような記載がありました👇
臨床工学技士になるには、臨床工学技士の国家試験に合格することが必要です。しかし、この国家試験はだれでも受けられるものではありません。臨床工学技士の養成校に入り、一定の科目を履修して卒業することで受験資格を得られます。
臨床工学技士の国家試験は、例年3月の第一日曜日に実施されており、その年度の卒業見込みの段階で受験することが可能です(後日卒業証明書の提出が必要になります)。
臨床工学技士の養成校は2022年10月時点で全国に91の養成校・コースがあります(出典:公益財団法人 医療機器センター)。養成校には4年制の大学と3年制の専門学校があり、高等学校卒業後にこれらの学校に進学し、臨床工学技士として必要な専門知識や考え方を学ぶことになります。
なお、既に他の医療系国家資格を持っている人については、1~2年制の専攻科という選択肢もありましたが、今は対応する養成校は減っています。
2.養成校で学ぶこと
👇臨床工学技士の国家試験には、このような科目が出題されます👇
● 医学概論(公衆衛生学、解剖学、生理学、病理学、関係法規を含む)
● 臨床医学総論(生理学、生化学、免疫学、薬理学を含む)
● 医用電気電子工学(情報処理工学を含む)
● 医用機械工学
● 生体物性材料工学
● 生体機能代行装置学
● 医用治療機器学
● 生体計測装置学
● 医用機器安全管理学
(出典:公益財団法人 医療機器センター)
養成校ではこのような科目の授業を学ぶとともに、演習・実験・実習によって臨床工学技士に必要な知識と考え方を身に着けます。さらには実際の医療現場で学ぶ臨床実習、養成校によっては卒業研究を行うところもあります。
科目名だけでは、どのようなことを学ぶのかイメージが難しいと思いますが、とても参考になる資料がありました。
養成校に入学した人向けの冊子のようですが、臨床工学技士向けの教科書を扱っている出版社のサイトに、「臨床工学技士になるためのオリエンテーション」が公開されています。こちらから臨床工学技士になるための科目の一部を垣間見ることができます。ぜひ一度見てみてください。
3.まとめ
最後までご覧いただきありがとうございました。
今回は、いのちのエンジニア ー 臨床工学技士になるための道筋をご紹介しました。医療機器を通じて「いのち」を支える存在になるには、臨床での様々な経験が欠かせませんが、その根幹の知識・考え方を習得する養成校をどのように選ぶのかは、その後の臨床工学技士人生にとってとても大事なことです。
臨床工学技士だけではありませんが、学校選びには様々な要素があります。立地や入試の偏差値、国家試験の合格率で判断してはいけません。養成校の種類や学校選びのための視点などもっと大事なことがあります。これらについては近いうちにご紹介していきたいと思っています。