
ソウル近郊の世界遺産を巡る旅 その2
南漢山城(ナマンサンソン)
ソウル南東25㎞の山岳地帯にある要塞で、12㎞以上にわたる石造りの城壁で囲まれた山城で、中心部には南漢山城行宮の建物がある。山頂からはソウル市内が一望できる。行政区域としては広州市に属する。
今回ここに行くための情報収集が一番難しかった。と言うのも、世界遺産とは言え、ソウル市内の宗廟や昌徳宮のように多くの観光客が詰めかける超有名な遺産とまでは言えず、また旅行のガイドブックでは、ソウル市内ではないことから、ソウルと名のつく本には数行の説明しかなく、また韓国と名のつく本にはそもそも掲載されていないことが多く、最寄りの地下鉄の駅名程度しか分からなかった。
ところが、ネット情報で、韓国ではGoogle MapよりもNAVER Mapという地図アプリの方が詳しく、かつ分かりやすとの書込みを見つけ、試しにNAVER Mapのアプリをスマホに入れてみた。そうしたところ、最寄りの地下鉄の駅名、地下鉄駅の出口、乗換えするバス停の位置、南漢山城に向かうバスの番号、バス停の数と各バス停の位置など、詳細が判明し、移動中の状態もリアルタイムで把握できる。これで何とか行ける自信が出てきた。

最初に南漢山城行宮を見学した。行宮の建物は斜面に沿って建っており、奥に向けて石段をのぼって進むにつれて高くなっている。そのため、一番奥まで行くととても眺めが良い。


奥に行くほど高くなっている

行宮を出たあと、いよいよ城壁に沿って散策を開始すべく、まずは北門を目指して歩き始めた。
北門からは城壁沿いに反時計回りに歩き、守禦将台(軍事指揮所)までは登りが続いた。守禦将台を過ぎると下りとなり、南門を経由してスタート地点の行宮前に戻ってきた。一周するのに1時間40分ほどかかった。





南漢山城は水原華城とは一味違った、いかにも首都を防衛するために築かれた要塞で、難攻不落と言われた理由がわかった。
南漢山城を訪れる人の多くは観光客というよりは、トレッキング目的の人が多いようで、リュックサックを背負いストックを持って歩く地元のグループ客を多く見かけた。