尾原朋之

出雲市出身/2022年7月 世界遺産検定マイスター合格/2024年4月 世界遺産アカデ…

尾原朋之

出雲市出身/2022年7月 世界遺産検定マイスター合格/2024年4月 世界遺産アカデミー認定講師登録

最近の記事

世界遺産検定マイスター 見て損はない問1⃣対策 第56回検定追加版

問1⃣についても、前回第56回検定の出題情報をこれまでの出題一覧表に追加して、あらためて傾向を見てみた。 一覧表でわかるとおり、問2とは異なり、問1では連続して出題されることがない。逆に前々回出題された語句が再度出題されることはこれまでに何度もあるため、ここらへんは要注意と言える。  また、登録基準ついては、過去に(ⅵ)と(ⅹ)は出題されたことがなく、そろそろこのあたりが出題されるのではないかと思われるが、一方で2回目の出題となる登録基準も出始めており、登録基準については山

    • 世界遺産検定マイスター 見て損はない問2⃣対策 第56回検定追加版

      マイスター検定が行われる第58回の検定日(2024年12月8日)まで1カ月余りとなったので、前回第56回の検定問題をこれまでまとめた一覧表に追加し、最近の出題傾向をあらためて確認した。 「従来とは異なる新たな破壊の脅威」が5回連続で出題語句となっており、第46回を除くと7回も出題されている。最近はほぼ間違いなく出題語句となっていることから、対策としては当然この語句を取り込んだ説明文を検討しておく必要がある。  また、これまで「教育・広報」については、「教育・広報」又は「教育

      • 石見銀山遺跡発掘調査現地説明会に行ってみた

        石見銀山遺跡・栃畑谷地区の発掘調査の現地説明会があると聞き、久々に大田市に行ってみた。 場所は龍源寺間歩の出口から少し下った小さな銀山川と山に挟まれた荒地だった。ちょうど銀山川を挟んだ向かいには佐毘賣山神社がある。  今回の発掘場所は、古い絵図にも「御銀吹所」としるされ、以前から銀の製錬施設があったことは知られていたが、実際にどの程度の大きさのものかは不明だったそうで、数年前から発掘が始まったことで、施設の大きさや建屋の具体的な位置などが判明したというものである。  市の担

        • 「彦根城」イコモスの事前評価結果概要について思うこと

          昨年文化庁の文化審議会は、日本の世界遺産暫定リストに記載されている「国宝・彦根城」について、イコモスが実施する事前評価制度(プレリミナリーアセスメント)の活用を促し、1年間をかけて書面調査が実施され、10月2日に調査結果が示された。  調査結果の結論は、「彦根城は、日本における徳川(江戸)時代の地方政治拠点として機能した建築及び土木の傑出した見本で、大名統治システムを示すもの」とする日本の推薦主旨について、評価基準(ⅲ)を満たす可能性があるとしながらも、現時点では、彦根城単

        世界遺産検定マイスター 見て損はない問1⃣対策 第56回検定追加版

          令和6年度の世界遺産国内推薦候補に飛鳥・藤原

          本日(9月9日)、文化審議会世界文化遺産部会において、「飛鳥・藤原の宮都」を本年度の世界文化遺産の推薦候補とすることが答申された。 正式には今後開かれる世界遺産条約関係省庁連絡会議を経て、内閣の閣議了解を得て決定される。 参考 「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」を巡る|尾原朋之 (note.com)

          令和6年度の世界遺産国内推薦候補に飛鳥・藤原

          「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」を巡る

          今年「佐渡島の金山」が世界遺産登録されたが、次に日本から推薦される物件として最有力なのが「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」である。 奈良県の明日香村、橿原市、桜井市に点在する22の構成資産候補からなり、3つの資産を除いた19の資産が、JR桜井線の南、近鉄橿原線・吉野線の東の狭いエリアに集中している。 1⃣3つのグループ22の構成資産候補は大別して3つのグループに分けられる。 1つ目は「律令国家の中枢機構の形成過程」を示すもの。2つ目は「国家宗教としての仏教寺院の成立」を示

          「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」を巡る

          文化審議会世界文化遺産部会開催

          文化庁のホームページによると文化審議会世界文化遺産部会(第4回)が明日8月5日の午後2時から開催される。 議題は、 (1)第46回ユネスコ世界遺産委員会について (2)世界遺産一覧表に記載されることが適当と思われる物件の候補の選定     について の二つである。 やはり注目は、(2)の次に世界遺産センターへ推薦書を提出する世界遺産候補物件の審議であろう。 参照 2026年(令和8年)の世界遺産登録を目指す~熾烈な国内推薦競争を制すのはどこか|尾原朋之 (note.com)

          文化審議会世界文化遺産部会開催

          『カヴァレリア・ルスティカーナ』と世界遺産

          2024年7月15日海の日に出雲フィルハーモニー交響楽団の第26回定期演奏会が開催された。 歌劇「カルメン」第一組曲・第二組曲から始まり、生誕200年を迎えたブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」から第4楽章、後半はオリジナル稿による「カヴァレリア・ルスティカーナ」のフィナーレ、として最後に「カヴァレリア・ルスティカーナ」の物語の12年後を描いた歌劇「12年後~カヴァレリア続編」と盛りだくさんなプログラムである。 私は、前半はオケ、後半は合唱の一員として参加した。 演

          『カヴァレリア・ルスティカーナ』と世界遺産

          2026年(令和8年)の世界遺産登録を目指す~熾烈な国内推薦競争を制すのはどこか

          今月末頃には「佐渡島の金山」の世界遺産登録の可否が判明するが、早くも次の国内推薦物件がどこになるのか気になるところだ。 現在の日本の暫定リスト日本がユネスコに世界遺産候補先として提出している「暫定リスト」には既に推薦した「佐渡島の金山」を除くと4つの遺産がある。 そのうち、「平泉ー仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群ー」は既に世界遺産登録されたものに5つの資産を追加登録する登録範囲の変更(拡大)を目指している。平泉のほかは以下のとおり。 ①彦根城 1992年

          2026年(令和8年)の世界遺産登録を目指す~熾烈な国内推薦競争を制すのはどこか

          2027年に向けて~石見銀山遺跡とその文化的景観

          島根県大田市にある石見銀山が世界遺産に登録されたのは2007年で、まもなく登録20周年を迎える。そして20周年を迎える2027年は銀山発見500年にあたるという。 市では今年度から5年間記念事業の期間として各種イベント等を企画・実施するようである。 私も何かの形で協力したいと思っている。 遺産名のとおり、石見銀山は「文化的景観」(Cultural landscape)が認められた文化遺産で、現在のところ、日本ではここ以外で文化的景観が認められた遺産は「紀伊山地の霊場と参詣道

          2027年に向けて~石見銀山遺跡とその文化的景観

          世界遺産検定マイスター 見て損はない問1⃣対策 後半

          問1⃣対策前半に書いたように、オーソドックスな対策は、まずは公式テキストの「世界遺産の基礎知識」のページから重要と思われる語句を抜き出す作業から始まる。そして抜き出した重要語句について、50字程度の説明文章を作成する。覚えるのには当然時間はかかるが、やってみると意外とこの文章作りにも時間がかかることが分かる。 つまり、問1⃣の攻略は、「①適切な文章を作成し、②完璧に覚える」ことが重要である。 今回過去の出題状況を踏まえて、あらためて重要語句を整理したところ57個となった。興

          ¥500

          世界遺産検定マイスター 見て損はない問1⃣対策 後半

          2023年世界遺産訪問まとめ

          5月 厳島神社・弥山 世界遺産「厳島神社」は、海上に突き出た朱塗りの社殿が有名だが、世界遺産として登録されているのは、海岸部の社殿群からその後背にそびえる弥山の一部が資産登録となっている。 ということで、これまで何度も訪れた神社はすっ飛ばし、弥山登山に出掛けた。 6月 『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群最寄り駅であるJR九州・鹿児島本線の東郷駅前から西鉄バス・神湊波止場行きの路線バスに乗り、終点の神湊波止場下車。その後大島行のフェリーに乗船し、沖津宮遥拝所や中津宮のあ

          2023年世界遺産訪問まとめ

          世界遺産検定マイスター 見て損はない問1⃣対策 前半

          問1⃣は、世界遺産に関係する語句の説明で、毎回3つの語句が出題される。 「次の語句を簡潔に説明しなさい。」となっており、文字制限等はないが、一般に言われているのは50字前後である。 過去の出題語句を調べたところ以下のようになっていた。 これまでに出題された語句は全部で40個あり、3回以上出題された語句は9個しかなく、意外とばらけていることが分かる。 問1⃣のオーソドックスな対策は、まずは公式テキストから重要と思われる語句を抜き出して、それぞれの語句を説明する文章を50字

          世界遺産検定マイスター 見て損はない問1⃣対策 前半

          世界遺産検定マイスター 見て損はない問3⃣対策

          問3⃣は、ある事柄に対して、具体的な遺産の例を取り上げながら1,200字以内で自分の考えを記述する論文形式の問題である。 本番の際、想定外のことが起きた。社会人になって以降鉛筆を握って長文を書くことを長年していなかったため、少し書いただけで手が痛くなり、それが気になってなかなか記述が進まなかった。本番では休みながら書くほかなかったが、そのため問1⃣から問3⃣までの解答時間2時間は意外と短く感じた。 問3⃣については、概ね時事問題から出題がなされる。時事問題と言っても、今日

          世界遺産検定マイスター 見て損はない問3⃣対策

          世界遺産検定マイスター 見て損はない問2⃣対策

          世界遺産検定マイスターを目指す人であれば、既にご存じのことであるが、問2⃣は、世界遺産条約について指定された4つの語句をすべて用いて400字以内で説明しなさい、というもの。 ネット上では、問2⃣について主要な語句を並べ立てた例文が掲載されているが、毎回世界遺産アカデミーの講評にもあるように、単に多くの語句を網羅かつ羅列しただけの解答は評価されない。 私は、問2⃣の対策として、まずは過去の指定語句を調べてみた。 第26回から私が受検した第48回の直前回第46回までの指定語

          世界遺産検定マイスター 見て損はない問2⃣対策

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          2020年9月に世界遺産検定3級に挑戦し合格。その後2級にも合格し、そのままストレートで進級できると思っていたら、世界遺産検定最大の難関である1級は不合格。半年後に再度受検、2度目で合格した。 その後2022年7月のマイスター検定では一発合格を果たし、ここまで来たからには認定講師のお墨付きも欲しくなり、今回認定講師研修に参加して晴れて認定講師に登録された。 但し、この認定講師研修も応募すれば必ず受講できるものではなく、毎回定員を超える応募があるため抽選となっている。更に研修会

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