IPO実務検定
2025年が始まりました。
新たな年のスタートから新しく何かを始めたいとを考えている人もいると思います。
私は最近IPO実務検定_標準レベル(資格ではなく、検定)に合格しましたので、勉強方法、気づき事項、ポイント等を記載しますので、参考にして頂ければと思います。
なお、資格ではないですが、名刺にはロゴを記載できますが、履歴書に書けるかどうかまでは不明です。
【1.受験概要】
受験料、申込方法、試験場所等の確認方法は簡単ですので、「日本IPO実務検定協会」のHPで自身でご確認ください。
実際申込まれる場合、アカウントを作成し、ログインする必要があります。またアカウント時に設定したID、パスワードは領収書の発行等にも使用しますので保存が必要です。
合格後、協会の会員になるには別途年間会員登録料が必要ですのでご留意ください。
【2.過去問、テキスト、問題集】
(1)公式テキストと公式問題集の購入
過去問は市販されておらず、また問題は持ち出し不可能なため出回っていませんので、解答を覚える作戦は通用しません。
そのため原則通りテキストの購入と問題集の購入をオススメします。
以下は参考ですが、私が使用した公式テキストです。
(2)出題分野の分析
標準レベルの問題数は60問です。
内訳は大分類である「倫理・社会的責任」から3~6問、「制度・コンプライアンス」から18~24問、「上場準備実務」から30~39問の合計60問が出題されます。
【3.試験の感想】
具体的な学習方法の記載前に、結論としての試験感想を記載します。
(1)試験当日までの気持ち
申込みから試験当日まで10日程度でしたが、この期間はソワソワしていました。早く受けて終わらせたい気持ちと、過去問が不明なためどんな問題が出題されるのか不安な気持ちで当日を迎えました。
(職業上、一度で合格せねばと過度の自己プレッシャーで不安でした。)
なお、持ち物は本人確認書(Ex.免許証)のみで筆記用具や電卓は不要でした。
(2)会場入場
集合時間は10時30分を選びました。早く着いたのでベンチで時間を潰していましたが、10時受付開始となり、早くついた場合は、受験者各自10時30分よりも前に試験が開始されていました。
(CBT方式のため。各自PC画面で受験)
早く着いて特に最終確認が不要な方は早く受けるのもありだと思います。
(3)試験スタート
いざ試験が開始され、1問目から解き始めましたが「倫理・社会的責任」に苦戦しました。
基本的に、適正(○)の数は何個か?と不適切なものはどれか?何個か?といった問われ方でしたが、どれも○と読めそうな問題や☓かなと確信が持てない記載であったため、これは時間がかかるなと一旦「後で解く」ボタンを押して先に進めました。
制限時間は60分のため、1問にかけられる時間は単純計算で1分程ですが、30問を超えたあたりから瞬殺問題(10~20秒もかからない)が見え始めたので、時間を稼ぎつつ、とにかく60問目まで1回転することを意識しました。この作戦が功を奏したのか、1回転は40分程度で終了し、「後で解く」問題に取り掛かりました。
「後で解く」問題は15個程度溜まっていたので、それだけ判断に迷う問われ方をされているのだなと感じました。
結局59分50秒まで集中して文章を読み込み、状況把握、背景や論点の思い出しを行っていたので気持ち的に決して楽な検定ではありませんでした。
(4)下書き用紙の有効利用
白紙のA4下書き用紙が配られるため、そこに例えば、問1(枝問1.2.3.4.5)と書き、枝問の数値に○☓をつける方法で進めて行きました(全問題同様)。
理由は、PC画面上にはすべての枝問が載っていて、明らかにわかる箇所以外の要確認箇所(正当をわける悩ましい問題)が見づらくなってしまうため、面倒ですが確実性をあげるのにオススメです。
(5)試験結果
結果は即時PC上に表示されます。私は81.6%でした。(正解49問/60問)
問題別の結果も印刷したものをもらえますが、やはり「倫理・社会的責任」の部分が悪かったです。(正解3問/6問)
個人的には90%程取りたく学習していたつもりだったので、少し悔しかったですが、合格は合格なので、気持ちの部分はスッキリしました。
(6)試験その後
合格者には、メールで連絡が来ると思います。その際、会員になるか問われます。会費は年18,000円程度、各種セミナーや最新情報にキャッチアップできる特典があるようです。私は入る予定ですが、腰が重くまだ手続きは進めていません。
(7)所感
テキストは網羅的ですが、公式問題集は、標準・上級合わせて60問もなく、本番の問題数(標準60問、上級60問)より掲載数が少ないです。当初、なんだこの問題集はと思っていましたが、あまり問題数を多くすると問題を覚えてしまい合格してしまう人が増加する可能性があるので、それを防止する意図を感じました。過去問が世に出ていないのも同様に、小手先の学習よりも本質的なIPO業務の流れを身に着けさせるのを意図しているのだろうと感じました。
そのためテキストを読み込み、時系列や登場人物、必要手続きをインプットする学習をし、本番の細かい惑わせ問題にも対応していくアウトプット力が求められる、実は総合力が問われる試験であったなとの感想です。
(受験前は、枝番の消去法で解けるだろうくらいな安易な気持ちでした。)
実際にテキストを読み込んだ結果、実力もつき、実務経験と頭の中を整理するのに役立ったなと感じています。
【4.具体的な学習方法】
(1)学習期間
申込みから試験日当日までは10日程でした。
総学習時間は20時間程度、テキスト700ページ弱のうち標準部分(500ページくらい?)に絞り読みましたがおよそ3日(8時間程)、問題集1周目に1日(3時間程)、2周目(2時間程)、3周目(1時間程)、残りはテキストの目次や章を眺め記載されている内容を思い出したり、時系列やイベントを記載した独自の図を書いていました(6時間程)。
(2)ポイント
上場までの流れを満遍なく問われるため、特に山張りなどはありませんが、テキストを時系列表を書きながら丁寧に理解していくことが、1番のポイントです。
専門用語も多いですが、テキストには定義も丁寧に記載されていますし、それでもわからなければネットで自分の理解にあったものを調べるのがオススメです。
また、特に実務経験なとがなくても合格された方もいますので、検定を受ける目的を明確にし、受かりたい気持ちがあれば、どなたも合格できますので、頑張って欲しいと思います。
残念ながら不合格の場合もCBT方式の試験のため、すぐ次を受験出来ますので、何度か受けてみるのも一つの方法かと思います。
あまりIPO実務検定の記事がなかったので、記載してみましたが、少しでも私の経験がどなたかの参考になれば幸いです。
おわり