ウィンストン・キャビン・レッド ・8 ・100s・ボックス
タバコレビュー第11弾はウィンストン・キャビンの100sです。
ウィンストンと名前が変わりましたが、元々の名前である、キャビンで親しまれているこちらのタバコをレビューしていきます。
まずはキャビンを振り返っていきましょう。
発売は1978年と古いです。
同じくウィンストンファミリーとなったキャスターは1982年なのでもっと前になります。
1977年に発売されたマイルドセブン(現メビウス)と同じくらいの時期に発売されました。
当時はアメリカとの貿易摩擦の解消によって同国の製品が手に入り安くなったという背景があります。
キャビンはそのようなタバコの対抗商品として発売されたといえます。
よくラークの対抗としてキャビンがあげられますが、別段そういう訳ではなく、アメリカタバコ全般に対して同じようなスタンスのタバコで対抗していったのではないかと個人的には思いました。
またパッケージから宣伝といった幅広くこだわりを設けることで、販売には力を注いでいると考えられますね。
発売当初には有名文筆家や有名タレントを起用し、「軽さに、味がある」というキャッチフレーズが有名でした。
初代キャビンは今で言うところの100sサイズで、他のタバコと比べると長めです。
80年以降にはキャビン・85となりキングサイズに。
その後はマイルド、スーパーマイルドといった低タール路線に切り替えていきます。
同じく、86年からモータースポーツのスポンサーとしてもキャビンは名を轟かせていきます。
「CABIN RAICING」は結構有名なのではないかと思います。
またテレビCMにもレーサーを起用することもありました。
タバコに話を戻しましょう。
キャビンのフィルターは今ではチャコールフィルターですが、発売当初はトリプルチャコールフィルターというものでした。
これはアセテートとアセテートのフィルターの間に活性炭、チャコールをそのまま挟むという今では見ない形状です。
ラークなどが同じくトリプルチャコールフィルターでした。
90年代後期に現在のデュアルチャコールフィルターに変更しています。
またオリジナルであるキャビンですが、100sサイズでタール18mg、ニコチン1.1mgと今では「軽い」部類には入らないですね。
このオリジナルも92年には廃盤となりました。
ボックスタイプのキャビンもありましたが、こちらも2008年に廃盤。
現在購入することのできる、今回レビューするウィンストンのキャビンですが、これはキャビン・マイルドに相当します。
今でいうキャビン5・2・1などもほとんどが20年ほど前から販売されています(ウィンストンファミリーに統合されてはいますが)。
またキャビン・プレステージと呼ばれるちょっと高めの値段に設定されたタバコもありました。珍しく、キャビン・マイルド・メンソールなるものもありました。
そのほか、キャビン・ローストブレンド、ゴールドワイルドなども。
キャビンが大きく変化したのは、2015年。
現在と同じく、ウィンストンブランドとなり、キャビン、キャスター、ブルー(今では廃盤)と統合しました。
さて、レビューの方に戻りましょう。
パッケージ、シガレット本体を見ていきます。
色々と調べてみるとわかったのですが、こちらの100sのキャビン、元々は先述したローストブレンドに相当するようなのです。
キングサイズと味が異なるかもしれません。
タールニコチン8mgの0.7mgと数値では変わりませんが。
コルクチップのようなフィルターですが、キャスター同じようなイラストがプリントされています。
色と名前がなければ見た目では違いが分かりません。
デュアルチャコールフィルターで、空気穴はちょこちょこ空いています。
味わいの特徴として、バーレー葉、カカオ香料を使用しているとのことです。
バーレー葉の味とカカオは同じようなものですが、その苦味の中にある深いコクを上手く引き出しているとのことです。
バーレー葉はニコチンが近く、マイルドな味わいかつキック感を感じられやすいので、低タールでありながらも吸いごたえは悪くないと思われます。
では火を灯しましょう。
チョコレートのような深いコク、がありながらも吸いにくさは一切なく、スっとはいって、スっとでていきます。
チョコ味と言われればそうですが、もっと言うと、甘くないチョコに近いと思います。
アークローヤルのチョコレートのような完全なるチョコレートでは無いのですが、言われればそうかな程度の良い香りです。
またハイライトのようにラム酒を使用しているのではないかと思います。香りはカカオとラム酒の香りです。
飲み物ではブラックコーヒーといった苦味があるものとのマリアージュも悪くないのではないかと思います。
キャビンの持つコクをより引き出すことができるのではないかと感じます。
洗練されたうまさ、決して揺るぐことないキャビンの名を感じつつ、今後も愛され続けていってほしい、そんなタバコであると感じます。
最後までご覧頂き、ありがとうございました。