苦手な家事が楽しくなった!掃除編〜歴史を振り返る
こんばんは!FP3級を受けてきた保健師summerkiwiです。
スコアレポートによると合格点に達していて良かったです。2級も挑戦したいですね。その前に来月末は英検2級が控えています。あれもこれも手出せるのも時間がある特権。一つずつ、ぼちぼちいこう。
さて、前回は自炊について書きましたが、今回は掃除について書きます。
前回冒頭にあるように掃除は大の苦手でありました。過去形ということは今は苦手を克服して好きに。この変化には正直自分でもびっくり。では、エピソードを交えて振り返ります。
掃除嫌いとキレイ好きの同居
掃除苦手をもう少し突き詰めると、「好きじゃない」「やり方がわからない」「めんどくさい」といったところか。特殊なところでいうと使った掃除道具が汚れるとそれをキレイにする作業がめんどくさい。例えば雑巾。雑巾を用意することはできるけど汚すのがもったいなく感じて使わないとか。来客時は大量の物をごっそり隣の部屋に移動させて、いかにも普段からスッキリと過ごしていますを装う短絡思考。見えている範囲だけ掃除機かけてる。だからふと目線を上げると大量のホコリ。掃除しようと思っても時が経つと忘れてしまう。
そんな私と対照的に夫はキレイ好き。どんどん物を捨てていくタイプ。テキパキ早い。早すぎるがゆえ、たまに必要だった物まで捨ててしまったことに気付くこともあるが大した問題にはならない。自分が捨てたはずの物が数日後に復活している超常現象(私がたまたまゴミ箱から発見して救出)を真剣に怖がっている。私が調理後の台所の床にいろんなものが飛び散っているのを見かねて雑巾掛けをしている。
「なんでできないの?」という質問はナンセンス。なんかできないんです。
できる人が理解できるように「なぜできないか」を説明するのは難しい。
育った環境は良くも悪くも影響を及ぼす
苦手な掃除について振り返る時、自分を形作る土台なるものと対峙するのは避けられない。私が育った家は3DK賃貸住宅に家族4人いるだけでぎゅうぎゅう、さらに物が所狭しと同居していた。天井まで届くほどの本棚が圧迫感を醸し出し、ハードカバーの難しそうな本だけでなく百科事典とか美術館の本とか正方形のアルバムとか、とにかくデカくて重い物が大量に埋まっていた。本以外にも修学旅行で買って来た金閣寺の置物が大事そうに飾られていたり、壁には私や弟の書いた絵が何枚も貼られていた。食器棚には10人家族と間違えそうな大量の食器、タンスには大量の衣類。新聞紙、広告、布切れ、ダンボール、紙袋、包装紙、CD etc 。
前回登場した料理上手な母は残念ながら片付け上手ではなく、もったいない捨てられない病が深刻だった。
遺品整理で思い知る
そんな物に囲まれた環境が当たり前で育った私ももったいない捨てられない病に。それでもなんとか脱したいと母を反面教師に、シンプルイズベスト!と叫んで長続きしない自己改革を何度も試みた。第一歩の取り組みは物を減らすこと。服、本、CDなどの所有物を少しずつ手放し、厳選した物だけを残す方が豊かになると感じていた。ある時、実家の台所を片付けた(子どもの頃居住した3DK賃貸ではなく4LDKの一軒家)。今は使っていない今後も使う見込みのない物で溢れていたから。一つずつ母に確認しながら冷静かつ大胆に、ポンポン不用品をゴミ袋に放っていく私を見る母の泣きそうな顔は今でも覚えている。
それから数年後、母が急に亡くなった。私は本格的に実家の台所を片付けた。数日かけて鍋類食器類の不燃ゴミから燃えるゴミ、何袋出したかわからない。なんでこんな物まで取っているんだと驚きの連続。特に印象に残っているのは大量の割り箸、紙コップ、紙皿、ストロー、赤・黄・緑色のプラスチックでできたアウトドア用食器セット一式。子どもの頃キャンプでも行ってバーベキューする時用に持っていた道具だ。もう今更使うことはないでしょ?なんで何十年も大事に取っておくの?
物は必要ない。在庫を持つことは保管コストを費やすこと。今使っていない物はこの先も使わない。いつか使うのいつかは永遠にやって来ない。物は残るが人はいなくなる。使われない物はガラクタ化し、存在し続ける。
人の物は簡単に捨てられる。だけど自分の物は難しい。ある程度まではスムーズだが、そこから先はなかなか進まない。所有物を捨てる苦痛は時にアイデンティティの崩壊が関係しているのだろう。その物に何かしらの思い入れ、思い出が重なっている。私も過去に何度も捨てろ捨てろと夫から言われ、代わりに捨てられそうになると咄嗟に抵抗。捨てた方がいいと頭ではわかっている、でも心がえぐられるのだ。
合わせ鏡のように母に全く同じことをしていたことを思い知る。だから母は泣きそうになっていた。悪いことをしたなと今では思う。
ゴキさんとの遭遇
ある夜、お風呂場から緊迫感のある夫の声がした。「ゴキ○○ー!」私がのんびり駆け付けるとすでに青白い顔した夫がすでに外に飛び出しており、お風呂場に奴の姿はない。キレイ好きな人は100%の確率で虫嫌い(自分調べ)。殺虫剤を探し回るも肝心な時に見つからない。そこでゴキ退治の任を仰せつかった私は早速バルサン的グッズを求めて24時間営業スーパーへ。そして出会ったムエンダー。この画期的な神商品ムエンダーとの出会いが、その後の私の人生を一変させることになる。
ムエンダーとは?空間定量噴射式殺虫剤。アピールポイント、次世代型ゴキブリ駆除剤!何が次世代かって、空間にスプレーするだけでOK。めちゃ簡単。スプレー後は30分間閉め切るけど室内で過ごすことも可能。煙も出ないし後片付けもいらない。昔部屋でバルサン焚いて火災報知器が爆音で鳴り響いて近所迷惑のトラウマを抱えていた私には、まさに青天の霹靂。
値段は2000円弱とお高いけど、次世代型とやらを試してみようではないかと買って家に帰り、お風呂場で試してみる。調べると効果抜群という口コミが多かったのでワクワクしながら30分待った後、家政婦は見た!の市原悦子さんばりにお風呂場を覗いてみると・・・デーン!とひっくり返ったゴキさんが足を弱々しくバタつかせながら床の中央にいた。とどめを刺し、獲ったどー!!無事捕獲完了の報告をしに行くと、夫の顔には血の気と笑みが戻り、すごい!と勇者のごとく褒め称えられた。すごいのは私ではない、ムエンダー。
掃除をしなければ。現実を目の当たりにしてはもう逃げられない。しかし一番の苦手がなんてったって水回りなので、まずは「掃除 苦手」と検索してYoutubeで研究。参考になったのはおおでちゃんのチャンネル。ズボラでもできる頑張りすぎないアイデアと洗剤の化学反応についての知識が面白い。試しにおおでちゃん流お風呂掃除をやってみたところ、めちゃくちゃキレイになった。気持ちいい!楽しい!!
カラッと晴れた日には掃除がしたくなる。台所、トイレ、玄関、洗面台、思い立った時に一箇所ずつキレイにすることが今の楽しみ。キレイを保つには物が少ない方がいい。必然的に物をどんどん手放している。目指すはシンプルライフ。
新たな発見
掃除は気持ちいいし楽しい。+α新たな発見は、感謝とリスペクト。
年季の入った古い設備、汚くなった壁、床、家電、家具。適切な方法で掃除すると新品みたいにピカピカに蘇るのだ。汚れた箇所を手やスポンジ、雑巾でこする作業は愛しいものを愛情込めて撫でる行為に似ている。長年頑張ってくれてありがとうという感謝の気持ち。かわいそうにメンテナンスしてもらえず汚れをまとっていただけで、中身は変わっていない。どっしりと構えて変わらず在り続ける圧倒的存在感、リスペクトに値する。
雑巾が汚れるのが嫌だったから使い捨てシートやボロ布で拭いて捨てていた。汚れた風呂場の椅子や桶などのプラスチック製品は買い換えれば一瞬でキレイになった。今までの私にとって掃除とはその程度。だけど、今ある物を丁寧に磨けば再び輝き出すことを知り、余分な物を持たずに自分にとって必要な物を大切に扱う。時には過去を手放して。掃除から生きていく上でのヒントを得たように思う。
終わりに
自炊と掃除を通して衣食住にまつわる過去と現在を振り返る良い機会となった。時間を手に入れて、ゆとりある生活に慣れていくうちに、いかにこれまで地に足のついた「生活」を怠っていたかを痛感。多くの時間を職場と通勤に費やしていると、家は単なる寝床(一時的な滞在場所)と化していく。
家時間が増えると、この場所を快適に保ちたい欲求が生まれてくる。おかげで、片付けられない女→ビリギャルというか掃除にハマるオバサンへと進化できた。
誰でも可能性を秘めている。ありがとう、ゴキさん。
終わり
ありがとうございました。