かつて見ていたはずの光は
☆photopos-3029 2022.12.24
かつて見ていたはずの光は
ただの幻だったのだろうか
見えていなかったのに
見たと思いこんでいたのか
それともだれもが
見ているとしていたために
見えないとはいえないだけだったのか
すくなくともいまでは
光が見えるなどという者はいない
光は失われたのだろうか
はじめからなかったのだろうか
光あれ!
そして
世界のはじめに光はあり
それはやがてことばとして生まれた
そしてその光は
決して失われてはいない
今や光は
ことばとして
みずからの内で眠っている
かつてたしかに見ていたはずの光は
予感だったのだ
やがて育てていかなければならない
そんなことばの予感
そんな予感とともに
ポエジーが生まれますように
※愛媛県久万高原町・古岩屋にて