異界から訪れるもの

☆photopos-3655（2024.9.12)

日常は
現実だろうか

わたしたちは
たしかな現実を
生きているだろうか
生きられているだろうか

いまや
ヴァーチャルな現実が
次々とひらかれている

いまここにたしかにある
そう思っている世界も
その源においては
ヴァーチャルな世界から
つくられているのかもしれない

存在と訳されているexistenceは
もと外exに立つsistereということ
そして実体sustanceは
下subに立つsistereということを
意味していたように

かつてひとは
この世界に存在するものは
波とみえるものが
海から現れてくるように
別の世界から現れたものと考えていた

わたしたちは
波としての日常を生きながら
海であるみずからを
忘れて生きてはいないだろうか

ときに日常のなかに
異界から訪れるものがある

それを見ようとするか
見ることを拒むかで
現実はその姿を変えていく

＊愛媛県久万高原町・古岩屋にて