見出し画像

射影された写し絵としての世界で

☆photopos-3634(2024.8.22)

世界は
射影された
写し絵

立体が
平面に写されることで
生まれてくる矛盾も
ほんらいそこにはないように

世界の矛盾は
矛盾を逆射影することで
むすばれなおす

わたしという
謎のような矛盾も
わたしという影を
投げている
もとの姿さえとらえられれば
そこに矛盾はないのだろうが

世界は
そしてわたしは
ただ写されただけの
影ではないはずだ

多次元として
あらわれている姿は
ともに交叉し
写しあいながら
生成し合っているのではないか

筆で描かれた
大きな円相という
射影されたかたちのなかにさえ
全世界が破顔一笑しているように

奏でられた
一音の響きのなかにさえ
全世界が歌っているように

*愛媛県砥部町・用水池にて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?