入梅 梅と紫陽花と朴葉寿司と
今日は雑節で入梅です。
東海地方はぴったり本日梅雨入りしました。
ベランダ庭の紫陽花にも雨が落ちて気持ち良さそうです。
梅雨って当たり前の表現すぎて気にもしていなかったのだけど、ここ数年梅干しなどを漬けるようになって、だから梅の雨なのかー!とやっとやっと気づいたのでした。梅が実る頃に重なるから梅の雨。なるほどなるほど。
梅は日本にとって稲と並び象徴的な花木であると知ったのは、令和の元号が決まったとき。街に生まれ育った私は梅を観察できる機会はほとんどなく、梅の実が木になっている姿を見ることもなかった。桜はいっぱい植わってるんだけどね。
今年も少しだけ立派な梅を頂いたので、東京の姉夫婦のために梅干しを仕込んだ。他人のためだと思うと丁寧にやろうと思うのは、なんだかいいものだなと思う。
一方、梅雨といえば紫陽花、という体感はある。街の街路樹や住宅の庭先には色とりどりの紫陽花があちこちに咲いていて、子供の頃はカタツムリもセットで目撃することができていた。紫陽花ってなんでこんなに雨が似合うんだろう?と今でもうっとりと思ったりする。
ベランダ庭の紫陽花は切り花を挿してついたもの。紫陽花のサイクルを知ることになって、愛おしさもひとしおに。
もうひとつ。私にとってこの時季の風物詩といえば、朴葉寿司や朴葉餅。
長年つきあいのある岐阜は白川町の大工さんや左官屋さんがいつもこの時季になると送ってくださるのだ。梅雨が始まる前くらいまでの朴の葉が、朴葉寿司や朴葉餅にするのに適したやわらかさなのだそう。山の旬を街にいながらにして味わえる幸せ。ご縁というものには本当に感謝しか感じられない。
雨がしとしと降りつづけるのも好きだ。
紫陽花やカタツムリが嬉しそうに見えるくらいの。
梅雨が明けるのはだいたいいつも夏休みが始まるかどうかあたり。
今年の夏休みは変則のようで当てにならないことを覚えておかなきゃ。
そしたら夏の極み、盛夏が始まります。
それまで陽気な陰を味わうとしましょう。
よい梅雨時季をお過ごしください。