夏越しの祓 半年の節目
昨日6月30日は夏越しの祓でした。
元日から半年という節目の日に、上半期の穢れを祓い、下半期を心新たに迎えるという行事です。
昔は旧暦の水無月末日が夏越しの祓だったわけで、今でいうと7月下旬〜8月中旬にあたるそうです。こうして聞くと、「夏を越す」祓、真夏だから水がなくて「水無月」、なるほどしっくりきますね。
(今年は新暦8月17日です。閏月うるうづきがあるので、例年と比べると遅めになります)
私の育った地元の氏神さまではこの神事がなくて、他の地域の神社でのお知らせを見かけてはなんだろうな??って思いつつ、ずいぶんとこの節目を知らないまま生きてきました。
旧暦をたどるようになって、ようやく私の一年の節目としても夏越しの祓が定着しつつあり、これはいいなぁ、としみじみ感じています。
一年分を年末に振り返るのはなかなか大ごとで、わすれちゃっていたり、振り返りきれないことも多く、年を越すのにいつもどこか焦りのようなものがあったのだけど、6月末日に半年分を決算できるとなると、なんだか余裕を持って振り返ることができて、次の半年はどこに向かっていこうか、と新たに思いを馳せることができるのですね。
ホントうまくできてるなぁ!って嬉しくなります。先人のセンスをこうして自分の体験として実感できるのはなんとも面白いことです。
1日遅れの今朝、三重県は鈴鹿に鎮座する椿大神社へ足を運びました。伊勢国一宮にふさわしく立派な茅の輪が設えてあります。
優しい雨でしたので、境内では傘をささずとも心地良く、静かに茅の輪をくぐり、参拝させて頂きました。
自然がとても瑞々しく、どこか温かくて、呼吸が深くなります。
椿大社といえば、松下幸之助翁。幸之助さんが寄進された茶室で朝の一服を頂いたのですが、凛とした格別の空気感に、そこはかとない静寂が内から湧いてきて、ただただありがたいなぁと感じ入りました。
聖域でした。
人の想い、志がいかにこの世を美しく豊かにするのか。この場が物語っているように感じました。
「天地人」という言葉がありますけども、人は天と地を結ぶ役目があると。松下幸之助さんはまさにそれを体現された方だったのだなぁ、とあらためて思いました。
さてさて、今日から7月。下半期に入りました。
この半年は、この世に生まれて初めての変化に満ちていました。きっと誰もがそうだったのではないでしょうか。
半年でも一年分くらいのボリュームがあったように思います。その場その場でたくさん感じ、その都度目の前のことに向き合い続けるしかなかったのだけど、そのおかげでどれだけの恩恵を受けることができたことか。振り返ってみるとそんな体験の数々で溢れていました。ただただ感謝でしかありません。
本当の意味で他者と大いに関わること。その喜び。その心強さ。そのパワフルさがちょっとわかったように感じています。
次の半年に思いを向ける方角も見えました。
下半期もめいっぱい楽しくやっていきます。
夏越しの祓い、あなたはいかがでしたか。
今年もあと半年。
全ての人によい体験となりますように。