マダミス制作日誌 vol.12
▶初心者マダミス作家の心得
初心者作家向けに、これまでに思ったことをまとめておこうと思うので、参考にしてほしい。自分自身も通ってきた道だ。
▶情報カードをめくるのは楽しい
プレイヤーとしてやってみるとすぐに分かると思うが、情報カードをめくる瞬間はワクワクする。
なるべく情報を複雑にしたくないと思って手掛かりを少なくした時があったのだが、このプレイ感が低くなってしまうのでシナリオを修正した。
これはある意味、ガチャ的な要素だと思うのだが、この手掛かりを上から順番に入手できるのか、ランダム取得にするのかでも難易度は変化する。
ただ、だからといって情報量を多くすると、その分真相の収束が難しくなってくる可能性もあるので、バランスには注意が必要だ。
▶物理情報とデジタル情報の差
これはオンラインとオフラインの差になるが、人間には身体性というものが備わっているので、物理的なカードとデジタル情報カードには、所有感に差が出てくる。
実際のカードを持っていれば、手元にある情報の所有感があるが、デジタル情報として所有している手掛かりの所有感は低く、時に持っていることを忘れる人も存在する。
逆に物理カード情報は量が多くなってくると整理するのが難しくなるし、こうした身体性の差も考慮した方がいいだろう。
▶手掛かりは具体的で簡潔に
作者が思っていたよりも、プレイヤーに伝わる情報量は少ないと思っていた方がいい。体感的には7割ぐらいだろうか。
自分と似たタイプのプレイヤーであれば8~9割になるが、違うタイプのプレイヤーの場合は5割どころかむしろ、逆の方向性に取られる可能性もある。情報の表現内容には慎重になるべきだ。
なので、手掛かりの情報は、
『正確に伝えたい場合』→客観的で断定的に
『ミスリードを誘いたい場合』→抽象的であいまいに
記載するのが良い。
この作者の主観とプレイヤーの主観の差は、慣れないとなかなか勘所を掴むのが難しいので、できるだけテストプレイを繰り返した方がいい。
私自身、初作品の第一回テストプレイ時には上記の辺りがボロボロで、全く真相になど辿り着けないような導線になっていた。
あの時優しく指導して頂いた先輩作者の皆様、本当にありがとうございました。ここでお礼を申し上げておきますね。