見出し画像

12年目農醸 私たちの酒米の生育記録11

今年も無事に稲刈りが終わりました。
今回は稲刈りの後の行程についてお知らせします。
引き続き皆で私たちの酒米を見守って行きましょう^^

稲刈りが終わった後は速やかに乾燥機に入れて乾燥させます。
乾燥させた籾は一旦このように籾を保管する部屋に入れます。

まずは籾摺り(もみすり)という行程で籾殻を除去して玄米の状態にします。この段階では小さな米や品質の良くない米、割れている米などがありますので、次の行程で選別をします。
選別は、遠心力を利用して選別しますが、基本的には網でふるいにかけて小さな米を落とす原理です。
網目の大きさを変えて2回選別をして、小さな米をはじきます。
その後、色彩選別機で着色している米をはじきます。
この3回の行程を経て残った米がようやく良米(りょうまい)として出てきます。
この良米は約1t入るビニールバッグと場合によっては約30kgに入れて計量します。

3回の選別を経て出てきた良米です。
今年はかなり品質が良く仕上がりました^^
肥料の量を多くして収穫量を上げてしまうとタンパク質の含有率が上がりやすくなり、それが日本酒にした時の雑味に繋がりやすくなるため気を付けています。
その点を考慮しても今年は豊作と言えるレベルとなり安堵しています^^

約1tのバッグ(フレコンバッグ)と約30kgの紙袋はこんな感じです。

詰め終わった後は等級検査を受けます。
等級検査を受けない、あるいは規格外になった米を原料に作った日本酒は制度上、清酒と名乗ることができません。
この等級検査はあくまでも見た目の検査ですので中身の成分の分析は別途行います。水分率と、整った粒の割合で等級が決まります。
見た目の検査ですので必ずしも等級が良ければその酒米からできる日本酒の品質が良くなるという因果関係は断定できません。
しかし、例えば割れている米や未熟な米が多いことは望ましくありませんのでこの等級検査で良い等級を取ることを一つの目標にしています。
等級は低い方から規格外・三等・二等・一等とあり、酒米の場合はさらにその上に特等・特上がありますが滅多に見ることができず、まずは一等を目指しています。

昨年は高温障害があり選別を強めて何とか一等になりましたが、今年は2品種とも余裕を持って一等を取ることができました。
天気の影響があるということを真摯に受け止めつつ、だからと言って諦めるのではなく今後もやるべき事をしっかりとやって行きたいと思います。

検査が終わっていよいよ出荷を迎えました。
精米所に送られて、次は福禄寿酒造さんで、精米された状態で見ることになります。
美味しいお酒になるんだよ~!と送り出しました。

農醸の「農」の部分から「醸」の部分に無事にバトンを引き継ぐ事ができました!
少し間が空きますが、仕込みが始まってからまたその様子をお知らせします。
引き続き皆で見守って行きましょう^^

●農家とつくる日本酒プロジェクト
webページ/https://noujou.jp/

いいなと思ったら応援しよう!