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農家テレワーカー最大のメリットは「孤立しないこと」
農業とテレワークを両立することで見えてきたことがあります。それは 「孤立から救われる」 という、金銭面以外の大きなメリットです。
農家は孤立しがち──誰とも話さない日も
農家の仕事は、ほとんどが畑やほ場での作業になります。法人農家のように大勢で作業するケースを除けば、 1〜3人程度の少人数で働くのが一般的 です。
繁忙期には手伝いが増えてにぎやかですが、それ以外の時期は ほぼ単独作業。特に冬は、一人きりで作業する時間が長くなります。
「農家はラジオが友達」と言われるほど、 誰とも話さず一日が終わることも珍しくありません。
僕は親元就農ですが、親と一緒に作業することは少なく、それぞれ別の作業をこなします。時にはほ場自体が違うこともあり、 夕方に家族と会ったときに初めて声を発する ことすらあります。
テレワークは社会との窓口
そんな中、 テレワークが孤立を防ぐ大切な役割を果たしている と感じています。
テレワーカーとして働くことで、週に2〜3回は オンラインミーティング があり、テキストでのやり取りも頻繁に発生します。これが、 社会とつながっている実感 につながるのです。
通勤が必要な職場では人間関係の悩みがつきものですが、 テレワークなら程よい距離感 を保てるのも魅力です。
農業だけだと、会話の相手はほとんど農家になり、話題も農業に限定されがち。 視野が狭くなり、息苦しさを感じることもあります。
ただでさえ人と話す時間が少ない農業の仕事。だからこそ、 テレワークを通じて一般社会とつながることが、心の安定に大きく役立っている のです。