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企業がDiscordでコミュニティを運営する時代の到来!
近年、企業がDiscordでユーザーコミュニティを運営する事例が増えてきています。特に、SBIグループの「SBIデジタルコミュニティー株式会社」はユーザーコミュニティ専用に立ち上げた会社です。
今回は、SBIデジタルコミュニティーを例に、企業がDiscordでコミュニティを持つ意味について考えていきたいと思います。
SBIデジタルコミュニティーの取り組み
SBIデジタルコミュニティーは、web3領域を中心としたコミュニティ「Bto3~web3 community~」を創設しました。現在はNFTの発行はされておらず、まずは挨拶キャンペーンなどでコミュニティメンバーの熱量を高めることに注力しているようです。
SBIグループはすでにNFTのマーケットプレイスや、B2B向けのNFT発行サービス「SBI NFT Mits」を提供していましたが、ユーザーコミュニティは持っていませんでした。
今回Discordで「Bto3」を立ち上げたのは、その背景があったからだと考えられます。
他社の事例
SBI以外にも、多くの企業がweb3領域でコミュニティを立ち上げています。例えば、ゲーム会社のコナミは「PROJECT ZIRCON」というコミュニティを運営しており、「Community is game.」というビジョンのもと、新規事業を担当する人材が運営に携わっています。
また、カシオは「Virtual G-SHOCK プロジェクト」というDiscordコミュニティを運営しています。
このように、少しずつですが、企業がweb3コミュニティを運営する時代が来ているのかもしれません。
企業がDiscordでコミュニティを持つメリット
では、企業がDiscordでコミュニティを持つメリットとはどのようなものがあるのでしょうか。
ユーザー同士のコミュニケーションが、結果的に自社サービスの改良につながる
ユーザーが口コミで周りに広げてくれる
新規商品を開発する土台となる
これらのメリットを活かすことで、企業はユーザーとの距離を縮め、共存する経済共同体を構築することができるのです。
メリット1. ユーザー同士のコミュニケーションがサービス改善につながる
企業が持つコミュニティは、その企業のサービスについて話す場となることが多いでしょう。今までは座談会のような形で、ユーザーと企業の従業員が一緒に話す場を設けることはありましたが、ユーザーだけでそういった話ができる場を企業が持つことは難しかったのではないでしょうか。
しかし、Discordでコミュニティを持つことで、ユーザー同士のコミュニケーションが自発的に生まれてきます。企業の担当者はユーザーの生の声を聞きながら、自社サービスをどのように改良していけばいいのかという知見やノウハウを得ることができるのです。
メリット2. 口コミで周りに広げてくれる
いい商品であれば、口コミで広げてくれるというのは当然ありますが、コミュニティに人を呼んでくるというのもコミュニティがあるからこそできることです。
例えば、コミュニティに入ったメリットが明確化されていれば、コミュニティの良さをお友達や家族に話すことで、新しいユーザーが増えていきます。ユーザーがコミュニティを広げてくれることで、コミュニティの価値がどんどん増していくのです。
特にDiscordは匿名で活動できるというメリットがあるので、身元を明かさずに気軽に参加できるというのも、参加のハードルを下げることにつながります。
メリット3. 新規商品を開発する土台となる
企業としては、コンテストやハッカソンなどのイベントを通じて、ユーザーから新規商品のアイデアを出してもらうことができます。ユーザーが企業に貢献することで、企業はコミュニティ内独自のポイントやNFTを発行するなど、コミュニティならではの特典を設計することもできるでしょう。
Discordというと、NFTが必要だと思われがちですが、必ずしもNFTは必要ありません。メタマスクのようなweb3ウォレットなしでもDiscordには入れるので、最初からweb3要素を押しすぎるとハードルが上がってしまいます。
そのため、最初はNFTやweb3ウォレットなしでも参加できる仕組みを提供しつつ、ポイントプログラムのような形で誰でも参加できる制度を提供するのがいいでしょう。ユーザーとしては、自分が好きなコミュニティでポイントを貯めていき、そのコミュニティでしか得られない特典を得られるというのは大きなメリットになります。
まとめ
企業がDiscordでコミュニティを持つ時代は、どんどん来ると思います。ユーザー同士のコミュニケーションがサービス改善につながったり、口コミで周りに広げてくれたり、新規商品を開発する土台となったりと、様々なメリットがあるからです。
企業としては、NFTやweb3ウォレットなしでも参加できる仕組みを提供しつつ、コミュニティならではの特典を設計することが重要です。そうすることで、ユーザーにとってもDiscordに参加するメリットが生まれ、コミュニティの価値がどんどん高まっていくでしょう。
今後も、多くの企業がDiscordでコミュニティを立ち上げ、ユーザーとの新しい関係性を築いていくことが期待されます。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます。