要介護状態・廃用症候群を考える②実践編~サルコペニアのメカニズムと予防法とは?~
本日も「臨床BATON」にお越しいただきありがとうございます!
193日目を担当します、ミッキーです。
新年度が始まりましたね。
転職された方、法人内での異動があった方、現在の病院・施設でキャリアを重ねられている方がいらっしゃると思います。
そして私生活で変化があった方もいらっしゃいますでしょうか。
季節や年度の変わり目には様々な変化があると思いますがリハビリにおいては患者様のフルリカバリーを目指す、患者様を良くするために日々取り組んでいきましょう!
〇はじめに
前回に引き続き、「要介護・廃用症候群を考える」の実践編です。
今回は前回お伝えさせていただいた「廃用症候群について考える①(知識編)廃用症候群に至る要因とは?」でお伝えさせていただいたサルコペニア・ロコモティブシンドローム、フレイルの中から、サルコペニアのメカニズムと予防法に着目してお伝えさせていただきます。
前回のブログではサルコペニア・ロコモティブシンドローム(以下ロコモ)、フレイルの予防の重要性、それらの概念の違いと関係性についてお伝えしました。
今回はその一つのサルコペニアのメカニズム・予防方法について書いていくことで生活期の病院や施設で働く皆様が今後のリハビリ、治療を行う上で活かせる内容となっています。
また、急性期・回復期の病院で働く皆様が患者様の運動機能低下を防ぐリハビリを行う上で活かせる内容です。
〇サルコペニアとは(前回のブログの復習)
サルコペニアについて簡単に復習しておきます。
サルコペニアとは
サルコペニアとは加齢に伴う筋量減少のことを指し、身体的虚弱を促進するとの理由から国際的にも大きく着目されている。
Rolland Y Czerwinski S, Abellan Van Kan G, et al. its assessment, etiology, pathogenesis, consequences and future perspectives. J Nutr Health Aging 12: 433-50,2008
歩行速度の計測をし、握力の低下、骨格筋量指数の低下がすべて当てはまる場合、サルコペニアということができます。
<お詫びと修正>
前回のブログで使用した図と表の情報が間違っていました。
サルコペニアの定義で使うのは四肢骨格筋量(ALM)としていましたが骨格筋量指標(SMI)でした。
骨格筋量指数(SMI=Skeletal Muscle Mass Index)
申し訳ありません。前回ブログ内容も修正しておきます。
前回の詳しい内容はこちらを読んでください。
以下からはサルコペニアのメカニズムと予防方法についてお伝えしていきます。
〇サルコペニアのメカニズムとは ~なぜ加齢によって筋量が減少するのか?~
予防方法をお伝えするにはまずはメカニズム(なぜ起こるのか)を知る必要があります。
メカニズム(なぜ起こるのか)を理解することで、どのように対処していくといいのかがわかりやすくなると思います。
結構長くなりますので
もし「メカニズムなんて知らなくていいからどうしたらいいかだけ教えてほしい」という皆さんは
目次から
〇筋量を増やすには?萎縮を進めないためには?
に移動して読んでいただければと思います。
最近では加齢以外の二次的な原因により筋肉の量や機能が減少した場合もサルコペニアと呼ぶ考え方もあります。
加齢による筋量の減少を一次性サルコペニアと呼び、加齢以外の二次的な原因(身体活動量の減少、栄養不足、疾病の存在)より筋量や機能が減少した場合の二次性サルコペニアと区別する場合もある。廃用性筋委縮は身体活動量の減少による二次性のサルコペニアに分類される。
江﨑治,サルコペニア:運動による予防機序,学苑・生活科学紀要,866,(12),2012,1-13
この点も踏まえて読んでみて下さい。
なぜ加齢によって筋量が減少するのでしょうか?
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