大腿骨近位部骨折後のリハビリ
おはようございます(^ ^)
本日も臨床BATONへお越し頂き、ありがとうございます。
274日目を担当するのは理学療法士のゆーすけです。
人工骨頭置換術の術式の概要を知った上で後方アプローチではリハビリ展開をどのように考えたらいいかわからない人
「後方アプローチでも術式によっては脱臼リスクが少ないことがわかったがどんなことを考えてリハビリを進めたらいいかわからない…。術後早期と回復期での意識するポイントはあるのか…。」
こういった疑問にお答えします。
★はじめに
大腿骨近位部骨折は大きく頸部骨折と転子部骨折に分類され、頸部骨折では一般的に人工骨頭置換術が選択されます。人工骨頭術後のリハビリで「脱臼リスク」を意識すると思いますが、そもそも術式によって気をつけるべきポイントが違ってくるというお話を前回のブログさせて頂きました。大きく「前方アプローチ」と「後方アプローチ」に分けられ、前方アプローチでは筋を切離せずにアプローチされ、後方アプローチでは短外旋筋を切離してアプローチされるので前方アプローチと比べ後方アプローチでは脱臼リスクがあります。後方アプローチでも「温存型」といって短外旋筋の一部を温存させることで極めて脱臼リスクが低くなっているので術式の理解がセラピストにも必要で、早期より過度な脱臼リスクの意識するよりもADL向上に必要となるリハビリ展開を考えるべきというお話をさせて頂きました。今回はその短外旋筋にフォーカスしてさらに踏み込んで考えていきたいと思います。
★人工骨頭置換術の術式の理解
今回は後方アプローチに絞って進めて行きます。
前方アプローチでは脱臼リスクが少ないことで比較的リハビリ展開も進みやすいことや、先行研究からも術後の回復も後方アプローチよりも早いことがわかっています。一方で手術時間が後方アプローチよりも長くなることや手技や患者様の状態(可動域制限や体型)によって適用できないケースがあります。こういった理由からも人工骨頭置換術で後方アプローチを担当することがまだまだ多いと思います。また、前方アプローチよりも術後の回復が遅れると言われる後方アプローチでも術式と特徴を理解することでその差を少しでも埋めることができるのではないかと考えました。
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