記憶障害の深掘り:エピソード記憶の問題とは??
お疲れ様です。はらリハです。
本日は…
「記憶障害の分類:エピソード記憶の障害…前向性健忘/逆向性健忘」について説明します。
はじめに
記憶の中でも「エピソード記憶」と呼ばれるものがあります。
エピソード記憶とは…
「特定の時と場所で起こった個人的体験の情報に関する記憶」を言います。
例えば、小学校の修学旅行で行った京都のお寺を思い出す…など、個人的な体験や出来事の記憶(思い出)のことです。
そこを踏まえて、記憶障害の中で発症時点よりも新しい情報の記憶障害を「前向性健忘」といい、発症時点よりも前の情報の記憶障害を「逆向性障害」といいます。
では、それぞれの特徴的な問題とは何かを解説します。
前向性健忘とは?
前向性健忘とは近時記憶の障害です。
HDS-RやMMSEの検査項目である「数個の単語を聞いて直後に繰り返す」ことは可能ですが、別な課題を含む干渉/遅延を置くと思い出せなくなります。
また、このような干渉を入れなくても、記憶情報のリハーサルを続けないと、数分後には思い出せないことが多いです。
言語性情報に限らず、図形のような視覚性情報も障害されることも多いです。
※ 言語性の情報が障害された場合は言語性記憶障害
※ 視覚性の情報が障害された場合は視覚性記憶障害
とされていますが、一般的には一方だけが偏って障害を受けたり、言語性と視覚性を完全に分離して検査することはできない
逆向性健忘とは?
逆向性健忘とは、記憶情報がどの程度さかのぼって障害されているかを期間(何年、何ヶ月など)として表します。
つまり、発症以前の記憶を思い出すことができない障害です。
また、古い情報よりも新しい情報の障害が強いという「時間的勾配」があることも少なくありません。
検査/評価の選択
前向性健忘では発症後のエピソード記憶の聴取(昨日の予定など)、逆向性健忘では発症前のエピソード記憶の聴取(小学生の思い出など)から観察、評価をします。
そこを踏まえて、覚えることを復唱、すでに知っていることと関連づけて覚える訓練や、メモ、カレンダーに記入することを習慣づけることが必要になります。
おわりに
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