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小脳の機能[小脳半球、虫部、片葉小節葉]

お疲れ様です。はらリハです。

本日は…
「病気が見えるから抜粋!!小脳における機能的区分とその機能」について説明します。

小脳の構造

小脳は…

☑︎ 脳幹の背側にあり、小脳テントの下側で、後頭蓋窩に位置する

☑︎ 小脳は脳幹(中脳、橋、延髄)と3つの繊維束(上、中、下小脳脚)で繋がっている

☑︎ 上小脳脚には主に出力線維中・下小脳脚には主に入力繊維が通る

☑︎ 小脳は半球、虫部、変葉小節葉と区別される

以上が主な構造です。

小脳半球、虫部、片葉小節葉の機能

小脳は脳幹の後部に位置し、上、中、下小脳脚という線維の束でそれぞれ、中脳、橋、延髄と繋がっています。

 また、小脳は大まかに分けて大脳皮質、脊髄、前庭神経系の3つの系統から入力を受け、情報の統合、処理を行なった後にそれぞれの系統に出力します。

 そこから、小脳は入力された情報をもとに錐体路などを調節し、なめらかで適切な動きを可能にしています。

大脳皮質/脊髄/前庭神経系

小脳:情報の統合と学習/運動の補正と運動の予測、計算

運動の調節:姿勢、協調運動の制御

小脳の入力と出力の経路

これらを踏まえて、小脳の働く場面を具体的に示すと以下になります。

☑︎ 姿勢を保って立位、歩行が可能
☑︎ 滑らかに話すことが可能
☑︎ 細かい作業ができる
☑︎ 運動を予測、計算して速く適切に動くことが可能
☑︎ 運動を学習して滑らかに実行できる(スポーツなど)

ここを踏まえて、小脳は入力情報の由来によって「小脳半球(大脳小脳)、小脳中部(脊髄小脳)、片葉小節葉(前庭小脳)」の3つの領域に分けられます。

小脳半球(大脳小脳)

▶︎ 入力と出力
 大脳皮質から情報が橋を介して伝わり、小脳半球で統合されて、視床を経由し再び大脳皮質に出力されます。

▶︎ 機能
 運動の計画や円滑化に働くと考えられています。また、四肢の運動の調節に関わる他、言語や高次脳機能にも関わることが報告されています。

→ 四肢の動きの調節と言語 : 運動の計画、学習 / 協調運動 / 滑らかな発言

小脳虫部(脊髄小脳)

▶︎ 入力と出力
 腱や筋からの意識できない深部感覚が、脊髄小脳路または楔状束小脳路などにより脊髄(一部は延髄)から小脳虫部と中間部(楔虫部)に伝えられ、脳幹から脊髄に出力されます。

▶︎ 機能
 姿勢や歩行の調節など、主に体幹の動きの調節に働きます。
 
→ 体幹の動きの調節 : 姿勢の保持 / 歩行の調節

変容小節葉(前庭小脳)

▶︎ 入力と出力
 内耳の前庭器から前庭神経を通じて、頭の位置や傾きに関する情報が変容小節葉に伝えられます。出力は主に眼球運動系の核や脊髄に送られます。

▶︎ 機能
 平衡や眼球運動の調節に関わります。

→ 平衡、眼球運動の調節 : 身体の平衡 / 眼球運動

明日は協調運動の障害について、必要な評価も合わせてお伝えします。

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