半側空間無視[「左側をみて下さい!」と言ってはいけない理由]
お疲れ様です。はらリハです。
本日は…
「半側空間無視:健側空間の固執を構築させる流れ」について解説します。
※ 引用、参考書籍
左右半球損傷と高次脳機能障害の分類
半側空間無視は高次脳機能障害の1つです。
右半球(右脳)と左半球(左脳)では、圧倒的に「右半球(左片麻痺)」で出現することが多いです。
以下、左右半球損傷で起こる高次脳機能障害のまとめです。
様々な高次脳機能障害がある中で「半側空間無視」とは、どのような症状なのか考えていきましょう。
「左側を見て」の声掛けは危険
半側空間無視は以下に定義されています。
ここでは、損傷半球と反対の刺激(視覚/聴覚/体性感覚)を無視し、その刺激に対して注意を向けることができないことを指します。
たとえば…
「おいしそうなつけ麺」と認識する事ができるも、左側につけ麺の汁があることには気づけない状態を意味します。
これに対して、「左側を見てください」と指摘するとどうなるか。
解説します。
つまり、視覚的な情報はある程度、認識できているも、それを空間的な意味付けで認識できないので、写真の「つけ麺」と分かるが、「汁がどこにあるのか」が分からなくなる、という複雑な病態が成立します。
それに対して、左側への繰り返し注意を促すと、それに対して言語的/意味的な部分は残されているので、反論します。
見えていないのではなく、認識できないのですから、いくら左側を「見ろ」と言われても空間的に認識できないので、ストレスだけが溜まり、認識できる右側への固執が強まり、気づけば左側が存在しないような感覚に陥るケースがあります。
右半球損傷により何を失うのか
症状は様々であり、その人の対面し、観察や検査を通してその人の病態が明らかになりますが、大まかな特徴は、上記に添付している通りです。
左側への空間に対して、外部の環境だけではなく、自己の状態/状況が認知できなくなる為、左半身は使用せずに右半身のみで行為を遂行します。
また、左半身や空間に対して、言語的な記述が難しく、その事実に対しても認識していない為、偽りの言葉や、上手い具合に認識をごまかした言葉が表出する事が多いです。
自分で感じているものでは無く、自分が想像しているものを理論的に話そうとしますが、その理論的な知識も破綻している為、多弁となり、危機感なども認識が悪くなり、転倒リスクや復職時のエラーを招きます。
そこを踏まえたリハビリが重要です。
終わりに
ここまで、読んで頂きありがとうございます。
最後に、脳卒中後遺症の改善に向けた自主トレメニュー(有料500円)を紹介します。
上記で説明している通り、
「病院でやっていたリハビリ」と「本来回復に必要なリハビリ」
がズレていることが非常に多いです。
よく聞くのが「原因は筋肉」という話。
筋肉トレーニングも必要ですが、よくよく考えると根本的な問題って脳じゃないですか?
だって脳の損傷なんですもん・・・
脳の回復に必要なリハビリしないといけないじゃないですか。
そこをピックアップした自主トレを提供しています。
なぜ自主トレで回復するのか・・・
根本的な問題である脳の問題に対して「脳と手足の神経の繋がりを作るリハビリ」を根源に作った自主トレメニューだからこそ「改善する」がついてきます。
根本的な問題に着目したメニューなら回復も見込めると思いませんか?
今よりも10歩も20歩も先の自分になるためにも、使えるものは何でも利用しましょう。
内容は大きく分けて3つです。
☑︎ 病態、症状の理解
☑︎ 病態、症状の原因
☑︎ 自主トレメニュー
となっています。
病態を理解することで、なぜ自分がこのような状態になり、どこに問題があり、どこを気をつけることでその症状が緩和するのか、図や写真を使いながら分かりやすく解説しています。
全く動かせない方から、症状が軽いけどうまくいかない方まで、必要な機能的要素と脳科学的な知見を併用したメニューになっています。
根本的な問題の解決をテーマに、最高の技術と知識をフル活動させて作った自主トレメニューです。
販売してから既にnote経由を合わせて50件以上、おかげさまで好評を頂いています。
500円で購入できますが、安価で買えるような自主トレメニューではないです。
一人でも多くの方が麻痺のない生活に少しでも戻れるように願いを込めて作りました。
ぜひ、使って見てください。