フィクションを書いています。 ある青年の話です。 月日は淀みなく流れます。 その青年は、わけあって転居を繰り返していました。 数年住んでは、また別の土地へ・・・ 何度も何度も、別れを繰り返してきたのです。 時々、夢に現れるかつての人達 夢でなくとも、はっと思い出す彼のひとの笑顔 それから、寂しそうな顔が思い出されるのです。 かと思えば、ぶつくされた顔で今にも怒り出しそうなその人の姿 離れても、まるでずっと一緒に暮らしているよう ただし、どんなに手を伸ばし
ここでは、フィクションのエッセイを綴っています。 なんとなく、心地よい余韻が残る作品ができたらと思っています。 タイトル:小川の鳥 その青年は、ある理由からアルバイトに出ていました。 最近はやりの副業というものです。 その理由はさておき、慣れないことに青年は苦痛を覚えていました。 故郷を遠く離れて、ひたらすアルバイトに興じる青年の心は、いつも寂しさに包まれていたのです。 アルバイト先に向かう途中、小さな小川がありました。 その辺に一羽、微動だにせずただ立ち尽くす