ウーパーイーツ
原作 梵天彪雅
昭和時代に某国で一世風靡したペット、ウーパールーパーはウーパールーパーが持つimRAN細胞の医療研究が行われていた。
このimRAN細胞によりウーパールーパーは殺しても死なない身体、傷つけても再生する能力を持った生き物であった。
人間にも関節部分の軟骨組織にこのimRAN細胞を有しておりすり減った軟骨の再生が可能だった某国はウーパールーパーからimRAN細胞を抽出し濃度を高め人に注入する事で絶対に死なない軍隊を作る為に医療研究を進めていた。
田宮『先生、このウーパールーパーを見てください、この数値、、、桁違いですよ』
檀崎先生『……ふむ、、、あとはこの細胞に耐えうるだけの人体が見つかるかどうかじゃの……』
檀崎先生『おい、田宮くん警察から横流ししてもらったアレを連れて来てくれんか?』
田宮『…❓連れて来る?遺体を使うのではないのですか?』
檀崎先生『田宮くん、、冷静に考えなさい遺体でも確かに細胞自体は生きておる、ただ儂が実験したいのは生きている方が成功しやすいということよ、、それに、、』
田宮『それに?』
檀崎先生『、、この国で求めておるのは数では無く質じゃ、、今や少子高齢化、、、我が国にはまともな実験体が無い、、まぁ、最悪、孤児を使えば良いがな、、ふぇっふぇっ
ふぇっ』
田宮『、、、流石、我が国、スサノオ帝国が誇るマッドサイエンティスト…』
スサノオ帝国とは少子高齢化と多額の増税負担、物価高により苦しんだ某国の国民が米国から兵器を買い反乱軍を組織して某国政府に戦争を仕掛けたが某国はこれを圧倒的な兵力で鎮圧した。
しかし、元々、国力が疲弊していたのでそのまま某国軍隊が国を治めることとなり建国されたのがスサノオ帝国である。
スサノオ帝国はウーパールーパーを食用として転用し、海外に輸出したりウーパールーパー同士の交配や遺伝子組み換えをして海外の邪な富豪達に売り付けることで国力を増大維持していた。
飯田幸三『なんだ!離せよ!』
戸田『先生連れて来ました!死刑囚の飯田です!』
飯田幸三『俺はやってない!死刑になることなんてやってない!』
檀崎先生『…うるさいのぅ……田宮くん…』
田宮『はい!戸田くん飯田をベッドに固定して』
戸田『はい!達磨にするんですか?』
檀崎先生『いや、一本ずつ行こう失敗すると厄介じゃからのぅ……田宮くん、飯田の脳から直接、imRAN細胞を注入しなさい』
田宮『はい!』
飯田の頭に注射針が刺さる
飯田幸三『んぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!』
檀崎先生『戸田くん、刀を』
戸田『はい!先生!』
檀崎先生『ほう、良い切れ味じゃわい…』
檀崎がベッドに固定されている飯田の腕を刀で切断する
飯田幸三『あんぎゃぁぁぁぁぁぁ!』
飯田幸三の切断された腕と体が戻っていく
檀崎先生『……つまらんのぅ…新たに生えてくるわけではないのか……』
檀崎が持っていた刀で飯田の頭を縦半分に斬る
飯田幸三『がはっ!?』
意識中の飯田幸三『…こんな、死に方、俺は人殺しなんてやってないのに……』
檀崎先生『飯田くんと言ったかね…君の罪は儂が作ったんじゃ……しかもimRAN細胞を効率よく働かせるために君の娘を我らで殺して
君のせいにしてね……』
飯田幸三の頭から新しい頭が再生される
檀崎先生『おお!実験は成功じゃぞ!田宮くん!戸田くん!』
田宮『やりましたね!先生!』
飯田幸三『娘を殺したのは貴様らか!』
檀崎先生『ハッハッハッハ…ん? そうじゃよ
ただし、娘の身体は最後まで医療の発展の為に有効利用させてもらった…ほれ、そこの水槽におるウーパールーパーがみえるじゃろ?』
飯田幸三『……!?ま、まさか、』
檀崎先生『娘の身体を生きたまま切り刻んで何回かは化け物に変化しながら復活したんじゃが10万回を超えた再生から人ではなく、imRAN細胞の先祖帰りというやつでウーパールーパーになってしまった、、』
飯田幸三『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!』
田宮『先生、実験の成功に娘を返してあげましょうよ』
戸田『え、田宮さんそのウーパールーパーはもう要らないから唐揚げにして食べてもいいって言ってましたよ、、ね…』
ゴトっ…
戸田の首を飯田が切り落とす
檀崎先生『は?…ああぁぁぁぁぁぁ!儂の腕が!腕がぁぁぁぁぁ!』
檀崎先生『み、み、宮田くん!儂にimRAN細胞を!』
飯田幸三『娘は、まだ、中学生に上がったばかりだというのに……』
グサ!
宮田が背中から刺されて見えぬスピードで切り刻まれる…
バシャッ!
血だらけ となった宮田が飯田と檀崎に降り注ぐ
檀崎先生『……なんとか腕が生えたわい、、ふふふふっ、、素晴らしいぞ飯田くん!超人類の誕生じゃわい!死をもたらす、配達人
ウーパーイーツの誕生……じ…ゃ!』
檀崎が飯田に切り刻まれる
飯田幸三『……帰ろう……コヨミ……』
ウーパールーパーとなった娘、コヨミが泳いでいる水槽を持ち上げ箱型の鞄に入れ背負い悲しそうな背中で研究所を去る
完