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『 ぼくのなつやすみ2 』をプレイした感想


1975年8月。母親が出産準備に忙しいため、夏休みの一か月間「ボク」は親戚の家にあずけられることになりました。島に向かう船上から物語が始まるのですが、風にたなびく主人公の髪が気になって仕方がありません。髪質がペラッペラのツヤッツヤなので、将来の禿頭は確定的です。ボクくんと私くん(筆者)の髪の将来が心配ですね。

船に同乗している靖子お姉ちゃん、通称「靖子おネエ」は島に向かって「靖子が帰ってきたぞー!」と怒鳴り散らします。「若さだけがとりえのくせにうるせぇな」というボクくん(9歳)の声が聞こえてきそうです。もちろん、ボクくんの思考には私の思考がしっかりと反映されています(ややこしい)。

ゲームを開始してすぐに、多くの登場人物の鼻が「>」なのが気になりました。正面から見て「>」なのにも違和感がありますが、横から見たときに鼻が完全に平らなのには恐怖を感じました。島に来る人間は全員、鼻をそぎ落とされて彫刻刀かなにかで「>」の形に彫られてしまうのでしょうか。実に恐ろしい。鼻こわい。

島に無事到着したのは良いのですが、本当になにもありません。主人公の宿泊場である「茜屋」は、訪れた者にお世辞の一切を許さない独特の存在感を放っています(というかただのボロ宿)。娯楽場もなにもないし、おばさんは「晩ごはんクイズ」を毎日繰り出してくるし。それに正解しても「パフパフ」というSEが鳴り響くだけだし。どうせなら、ドラクエのパフパフが良かったですね。ぼくのすけこまし。

そして茜屋には、邪険にされながらも長期滞在中のヒッピーくずれの金髪ロンゲカメラマン「サイモン」なる人物がいます。サイモンの部屋に置いてある「タバコのにおいがするカバン」が印象的でした。そのカバンは「サイケデリックな雰囲気を醸し出す年増女」からもらったと伝え聞いております。よう知らんけど。

また、ボクくんにあてがわれた部屋も気になりました。ボクくんの部屋は、トイレの真横に位置しているのです。これは「坊やはどうせ寝ションベンをするだろうから、予防策としてトイレに近い部屋を用意したのよ。ホホホ。私ってキレイキレイ?」というおばさんの配慮なのでしょうか。ババアめ・・・サンキュ。

最も印象に残っているのは、廃屋に置かれていた「すっごいエッチな本」です。ボクくんには、天真爛漫を装って本好きの靖子お姉ちゃんに「これなんの本?」と冷静にそして執拗に迫って反応を楽しむか、カメラマンのサイモンに高値で売りつけて金を稼ぐかして欲しかったですね。それぐらいのバイタリティをボクくんは持っているはずです。

何もない島ではありますが、走り回っているとあっという間に日が暮れます。夜の11時になるとボクくんが挙動不審になり、そのまま寝室まで連行されて絵日記を書いて就寝となります。なんとも健康的な一日ですね。このゲームのおかげで、とても楽しい夏休みを過ごすことができました。ボクくんの将来と髪の毛に幸あれ。


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