アリストテレスの四原因説
古代ギリシャの哲学者に、アリストテレスという人物がいました。彼のことを知らなくても、彼の名前は知っているという人は多いでしょう。なんというか「実際に見たことはなくても、その存在は感じ取ることができる」みたいな感じですね。「面識が一切ない御先祖様の背後霊」が良い例でしょう。「確かに良い例かもしれないが、わしゃ生前は悪行三昧だったから、とても良い霊とは言えんぞい!がっはっは!」と大口(歯がほとんどない)を開けて笑う御先祖様の姿が目に浮かびます。「御先祖『様』と表記しているのも、ただ便宜上のことであり、実際に敬っているわけではないのだよ。わかったら、一刻も早く成仏しなさい。良い子だから」と優しく諭してあげたい気持ちになります。これが慈悲の心というものです。
悪霊もとい先祖のせいで話題が反れてしまいました。あんちくしょう。アリストテレスは、質料因・形相因・作用因・目的因の「四原因説」を打ち立てました。ポケモンで例えるならば、カンナ・シバ・キクコ・ワタルの四天王ですね。カンナとシバとワタルは若者なのですが、キクコだけが年寄りです。「年寄りの冷や水」ということわざが頭に浮かんだ貴方は極めて正常です。他の三人がキクコに対して、必要以上に気を遣う光景が容易に想像できますね。キクコは「ゴーストタイプのポケモン」の使い手なのですが、これはキクコによる最大限の譲歩(?)なのかもしれませんね。
キクコもといゲンガーのせいで話題が反れてしまいました。オーキドの野郎め。四原因説とは、この世に存在するあらゆる物は「質料因」「形相因」「作用因」「目的因」の4つの要素で成立しているという考え方です。 質料因は「物を構成する材料」、 形相因は「物の形」、 作用因は「物を現在の状態に変化させた要因」、 目的因は「物が目標としている姿」です。ゴムボールを例に挙げてみましょう。ゴムボールの質料因は「ゴム」、形相因は「球状」、作用因は「機械」、目的因は「遊戯での使用」です。 アリストテレスは、身の回りに存在するあらゆる物を四原因説というフィルターに通すことによって「事物の本質」の把握に努めたのです。服役中の囚人がシャバとは違った空間に身を置くことによって「社会の本質」の把握に努めるようなものですね。お勤めご苦労様です!