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ささくれ考


ささくれについては、思うところがあります。ささくれといえば思い出すのが「ささくれができると親不孝」という言葉です。なんでも「ささくれができる=生活が荒れている」とのこと。生活が荒廃する原因を一方的に押し付けられるささくれが不憫でなりません。


ささくれの周囲には、様々な動物が集まります。言うなれば「移動式ささくれ動物園」ですね。動物の筆頭は、全世界的に有名なパンダです。パンダは笹が大好きなので、その流れでささくれも大好きです。文字面に騙されたのでしょう。随分と見境がないパンダですね。


ささくれを入手できなかったパンダは、当然の帰結としてやさぐれます。「笹の葉さらさら」ならぬ「笹の葉いらいら」ですね。ささくれからやさぐれへの華麗なる転身。顔が半グレ(半分グレー)なのも頷けます。頷くパンダというのは、愛嬌があってなかなか良いですね。


パンダのことはさておき、本題のささくれです。ささくれをそのまま引っ張り続けたら、果たしてどうなるでしょうか。土台となる指はプルプルと震えていますが『勝手にふるえてろ』と私は言いたいですね。まごうかたなき名作です。


ささくれの「引っ張り行路」は指先で始まり、頭頂部で終わります。登頂ということですね。登頂を果たしたら、その場で自分をねぎらいましょう。凍頂烏龍茶で乾杯です。引っ張り行路は赤(血)で染められているので、帰りも迷うことはありません。ヘモグロビンに感謝。


頭頂部から辮髪のように伸びたささくれには、多種多様な活用方法があります。一例を挙げると「大縄跳び」に最適です。通常の大縄跳びであれば、ロープの持ち手が二人必要です。その一方で「ささくれ縄跳び」の場合、すでに持ち手は頭部に固着しているので、あと一人に頼めば事が足ります。
I Wanna Be Nawatobi Man.

大縄跳びといえば、最初の数回でロープに引っかかると、とても気まずい思いをしますよね。責任逃れをするように、ロープを凝視する光景をよく見かけます。私の場合、責任逃れしないで済むように、ロープを回す役割を率先して担っていました。そうすれば「おい!引っかかるなよ!」と無責任に言い放つことができます。これは俗世間では「処世術」と呼ばれるものです。ささくれ縄跳びの難易度は、通常の大縄跳びの比ではありません。心して臨みましょう。せーの!


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