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ドラえもんも蚊に刺される


暑い時期に、外で数分とどまっていると、たちまちのうちに蚊の餌食になってしまいます。何回も蚊に刺されると「また蚊よ!」と叫びたい衝動に駆られるが、そこはグッと我慢しましょう。刺された痒みを我慢できるのであれば、ダジャレを叫ぶのも我慢できるはずです。というか、そもそもの話、外というコモンスペースでダジャレを叫ぼうとする方がおかしいのです。「ダジャレは家で、オシャレは外で」という標語もあるように(そんな標語はないが)、それぞれのスペースには、それぞれに最適な振る舞いというものがあるのです。

初代の『ポケットモンスター』をプレイしているときに、主人公がその場にそぐわない道具を使おうとすると、オーキド博士から「こういうものには つかいどきが あるのじゃ!」と叱責されます。一見すると、上記のオーキドのセリフは「教育的指導」によってもたらされたものに見えます。その側面もあるのは事実ですが、決してそれだけではありません。ポケモンをプレイしたことがないという人のために説明すると、初代のポケモンでは、オーキドはゲームの最初と最後にしか登場しません。そのため、主人公の行動に対して「叱責という名のツッコミ」を入れることによって、自身の存在をアピールしているのです。メッセージウィンドウに表示されるあのツッコミは「ワシを忘れないでくれ!」という叫びなのですねぇ。

オーキドが主人公に対面している状況であれば、自身の存在をアピールすることはなにもおかしくありません。周囲のキャラクターは「あぁはいはい。これが噂の『年寄りの冷や水』なんですねぇ」と思うだけです。しかしながら、オーキドはその場にいないにもかかわらず、自身の存在を折に触れてアピールしようとするのです。上記のオーキドのセリフも、メッセージウィンドウを介して間接的に表示されるのです。出しゃばりと言っても過言ではありません。オーキドと旧知の仲であるキクコは「ジジイ むかしは つよくていい おとこ だった! いまじゃ みる かげも ないがね!」とオーキドのことを評しています。ですが、このセリフはキクコにも当てはまるものです。お互いに年を重ねて、着実に老いていくのです。お前百までわしゃ九十九まで。

話を元に戻します(まさかここまで話が逸れるとは思わなかった)。あまり知られていませんが、ドラえもんも蚊に刺されることがあります。なぜロボットなのに蚊に刺されるのでしょうか。ドラえもん本人(ロボ)は「ボクは高級なロボットだから蚊に刺さされるのだ」とのたまっています。その伝でいけば、低級なロボットは蚊に刺されないことになります。となると、高級なロボットには蚊が好む成分が含まれているのでしょうか。うーむ。謎は深まるばかりですし、痒みは強くなるばかりです。ポリポリ。



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