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ショーペンハウアーのエピソード


ショーペンハウアーは、ドイツの哲学者です。「ショーン・ペンは上の空だって?なんでお前にそんなことがわかるんだ?お前は空間把握能力者なのか?」という質問には生憎ですが答えられません。というか、空間把握能力者ってなんですか?質問に対して質問で返すという無礼極まりない作法の発露でございます。悪気は有馬記念が楽しみです。

ショーペンハウアーは様々な名言を残しています。例えば「鳥をかごの中に閉じ込めることは動物虐待だ。鳥は素晴らしい速度で天空を飛翔するような恵みを自然から与えられているのに、狭苦しい空間に閉じ込めて、その悲鳴を聞いて自分の耳を楽しませようとするなんて」というものがあります。至極もっともなことを書いているのですが、その筆致の瑞々しさが素晴らしいですね。水墨画のような厳粛性を感じさせます。

他には「高貴な人物は、容易に自分自身の運命を嘆くものではない。むしろそういう人物には、ホレイショーに対するハムレットの賛辞がそのまま当てはまる。『御身はあらゆる苦しみに遭いながら、何にも遭っていない人のようじゃ』」というものがあります。人間というのは、苦境において、その本質が顕著に現れます。精神的・物理的・金銭的・時間的に余裕がたっぷりあれば、誰でも「寛大な王侯貴族」のように振る舞うことができます。それらの要素がまるっきり存在しない状況においてどうするかが問われるのです。

ちなみに、ショーペンハウアーは好戦的な人物として知られていました。あるとき、自室の外で裁縫婦が長々と喋っているのに激昂して、その女性を階段から突き落として重症を負わせたことがあります。当然の如く、その裁縫婦は裁判を起こしました。その結果、ショーペンハウアーはその女性が生存する期間に限って、一定の金額を賠償金として支払うことになりました。当然の帰結ですね。数十年後にその女性が亡くなったときに、ショーペンハウアーは「老婆が死んで重荷は去った」と記したそうです。う~む。


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