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礼儀にうるさくないヴォルデモート


先日、ゲームキューブ版の『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』をプレイしました。ですが、とてもガッカリしたことがありました。それは、ラスボスのヴォルデモート(敬称略)が、決闘が始まる前に「お辞儀」を要求してこなかったことです。ご存じない方のために書き添えておくと、原作や映画では、ヴォルデモートがハリーに向かって「お辞儀をするのだ!」と言い放つシーンがあります。このシーンがあまりにも印象的であったため、ファンの間では「ヴォルデモート=お辞儀を強要する人」というイメージが定着しているのです。ペコペコ。

現代の日本においては「松崎しげる=日焼け」「渡哲也=マグロ」「ヴォルデモート=お辞儀」という図式が完全に出来上がっています。ヴォルデモートはもはや「名前を言ってはいけないあの人」ではなく「礼を失してはいけない偉い人」になってしまったのです。まぁ闇の魔法使い達の間では「闇の帝王」と呼ばれて崇め奉られているので、偉い人には違いないのですがね。なんにせよ、偉くなくとも正しく生きるのが大事です。

「周りにイエスマンばかりが集まったら、ヴォルデモートがますます調子に乗るのではないか」という意見もあるでしょう。そのような戯言をほざく不届き者は、ラングロック(舌縛りの呪文)をかけて黙らせるしかありません。そもそも『イエスマン』はジム・キャリーだけですし、ヴォルデモートには鼻がないので鼻高々になることもありません。あと、ジム・キャリーつながりで言えば、スタンリー・ザ・マスクとヴォルデモートは顔が似ています。もしかしたら親戚かもしれません。「血は争えない」と言いますが、争う主体は人間にあるのです。せめてマグル同士では、なるべく仲良くしたいものですね。



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