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カレーパンマン-カレー=ただの揚げパン


これはパン養成学校(通称「パンこ」)で最初に習う公式です。カレーパンマンはその界隈では有名パンなので、彼の身体構造がそのまま公式として採用されたのでしょう。ちなみに、自身が公式として採用されることを伝え聞いたカレーパンマンは、ひたすらニヤニヤしていたらしいです。彼の口元からは、カレーがポタポタとだらしなく垂れ続けていたと言われています。真偽のほどは定かではありません。

その名の通り、カレーパンマンの頭はカレーパンですが、その部位を提供することはありません。アンパンマンとは違って、カレーパンマンの頭は食用ではないのです。言うなれば、食品サンプルです。そのため、お腹が空いて困っている人に対しては、カレーパンではなくカレーライスを作って提供しています。カレーパンマンの別称が「カレー屋台のイカれたオヤジ」なのも納得ですね。

ちなみに、カレーパンマンがカレーを作る方法は2種類あります。カレールーを使って作るときと、自身の身体内にあるカレー(体液)を使って作る方法です。前者は懐に余裕があるとき(パチンコで勝ったとき)、後者は財政難に陥っているとき(競馬で負けたとき)と覚えれば良いでしょう。覚えたところで何一つ良いことはありませんが、それが知識欲を満たすということです。

「自身の体液を使ってカレーを作るなんて頭がおかしい。そもそも頭がカレーパンなのがおかしい」という意見もあるでしょう。私もそう思います。たとえるならば、自身の汗を隠し味にして、ラーメンのスープを作るようなものです。まともな感覚を持っている客ならば「作り直したまへ(給ふの命令形)」と文句を言うでしょう。至極まっとうな反応ですね。

ただ、まっとうなことばかり言っていても、人生はおもしろくありません。カレーパンマンが自身の体液を使ってカレーを作る姿からは「今あるものでなんとかする」という創意工夫の精神を感じ取ることができます。ただ「清貧の美徳」を主張するつもりは全くありません。ごく一部の例外を除いて「ない」よりも「ある」、「少ない」よりも「多い」方が良いに決まっています。

想像してみて下さい。顔が油でテッカテカに輝いている人面パンが、自分のためにカレーを一所懸命に作ってくれるのです。その尊い行為をどうして無碍にできるでしょか。「私は無碍にできるわ。だって、体液が入ったカレーなんて気持ち悪くて食べられないもの」と言う人は、とてもまともな感覚の持ち主です。その感覚をいつまでも忘れないで下さい。


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