SDGsの取り組みに最適!脱炭素!環境対応素材と環境対応印刷の話。その2「印刷」| 能登印刷製造部より
前回ご紹介した「SDGsの取り組みに最適!脱炭素!環境対応素材と環境対応印刷の話。その1」では、印刷するための「素材(紙・インキ)」を変更することでできるSDGsの取り組みをご紹介しましたが、今回は「印刷」方式を変更することで可能になる取り組みをご紹介いたします。
環境対応「水なし印刷」の話
印刷は刷版と呼ばれるアルミ板に、インキが付く部分は親油性をもたせインキがつかない部分は親水性をもたせることで、親油性を持たせた部分のインキが紙に印刷され、親水性の部分には水が付着するのでインキがつかない仕組みとなっています。
この時に使用される水は「湿し水」と呼ばれ、エッチ液と呼ばれる樹脂、酸、酸化防止剤など含む給湿液を添加して使用しています。
また、表面張力を調整する補助剤としてIPA(イソプロピルアルコール)を併用されることがあります。このIPA(イソプロピルアルコール)はVOC(揮発性有機化合物)を含んでおり引火性も高いため、当社ではIPAがなくても印刷できる給湿液を使用し、VOCが低減されたノンアルコール印刷を行っています。そんな湿し水ですが長く使えるわけでもなく交換が必要で廃液が出てしまいます。
もちろんこの廃液は産業廃棄物として安全に処理されているのですが、この「湿し水」自体を使用しない環境配慮型の印刷が「水なし印刷」と呼ばれるものです。
「水なし印刷」は、刷版自体の構造が異なり、親水性にして水が付いていた非絵柄部分がシリコンゴムになっており、シリコンゴムがインキをはじくことで、シリコンゴムの無い絵柄部分にインキがつき紙に印刷される仕組みになっています。
この「水なし印刷」を使用することで、印刷時に出ていた「湿し水」の廃液はゼロとなり、環境負荷軽減に貢献することができます。
また、インキが水でにじまないため、再現性がアップするメリットもあります。
2019年4月に改訂された「国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律(略称:グリーン購入法)」では、VOC低減に向けた取り組みを推進する主旨から、「水なし印刷」システムの導入が、印刷工程における配慮項目として設定されています。
この「水なし印刷」を取り扱っている印刷会社は一般社団法人日本WPA(日本水なし印刷協会)加盟で100社程度あり、加盟印刷会社で「水なし印刷」で印刷された製品には、下のバタフライマークが付与されます。
環境対応「カーボン・オフセット」
さらに日本WPA加盟でカーボン・オフセット取り扱い印刷会社では、印刷物のライフサイクルにおいて、印刷物が排出するCO2排出量を算定し、CO2排出削減事業で生じたクレジット(排出権)を購入し、それでオフセット(相殺)をすることで、CO2排出をゼロへとすることができます。
このWPAのカーボンオフセットを取り扱っている印刷会社は約30社で、能登印刷もその内の一社としてカーボンオフセットの推進に取り組んでいます。
能登印刷では2台の印刷機で「水なし印刷」が対応できます。
また、能登印刷白山工場は日本印刷産業連合会 グリーンプリンティング認定委員会にてグリーンプリンティング工場として認定されています。
この制度は、環境に配慮した素材や方式というだけでなく、工場自体の活動として総合的に環境配慮を行っている企業を認定する制度です。
このグリーンプリンティングについては、第3回でご紹介させていただきます。
なんだか難しい話になりましたが、せっかくつくるコミュニケーションツールですから、できるだけ環境に配慮したいというお考えをお持ちの皆様、是非「のとのエキスパート」にご相談ください。
これらの課題、のとのエキスパートが解決できます!
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