『この子は邪悪』(監督・脚本:片岡翔/2022年)
予告編などを観ているとどうしても白いマスクをかぶった少女が目立つため、一定のシネフィルならば『顔のない眼』(1959年)を、そうでなくとも多くの日本人なら『犬神家の一族』(1967年、2006年)を思い起こすことだろうが、製作側がそれを意図したのかどうかはさておき、それはややミスリードであった。もちそんそれらも参照していることは間違いないだろうが、むしろ近年のものならジョーダン・ピールの『ゲット・アウト』(2017年)やヨルゴス・ランティモスの『ロブスター』(2015年)、あ