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奥能登は今も昔も交流起点 能登定住促進協議会


お話をお聞きした人

森さん(画面中央・寝ている方ではありません)

これまで

家賃問い合わせの電話からのご縁

今から9年前の平成27年6月、森さんご自身が移住の問い合わせしたことがきっかけでした
ちょうどその年の4月から協議会がスタートしており、家賃を問い合わせただけなのに、協議会の運営をやらないかと誘われました

もともとは金沢でさまざまなお仕事を経験していた森さん
デザイン業のディレクターをしていた時に、取材で訪れた志賀町の農家さんの暮らしを見て、能登っていいなと移住を考えられたそうです

協議会では様々な情報も発信しています

能登町には193の集落があり、それぞれに個性がある

「集落の集合体が能登である」と森さんはおっしゃいます
集落ごとにキリコ祭りがあり、集落ごとに決まりや文化があります

能登には多くのキリコ祭りがある


もともとは北前文化の中継地点であり、能登半島の内海である能登町には、寄港した各地の北前船から、いろいろな文化を吸収していったそうです

移住も大事だが、定住はもっと大事

森さんのこだわりは、移住する方にとって、どの集落があうかということ

最初の三年間は、移住者を増やすことが前提になってしまい、集落の方々に怒られたこともあるそうです
移住した方が集落に馴染めなかったり、集落の方々の暮らしに影響が出てしまったり・・・

アンマッチは移住者の人生や集落の住民のみなさんにも影響があることを身をもって感じました

能登の集落

集落と移住者の「リアル」マッチング

そこから森さんは、全ての集落に足を運んで、住民の方々のお話を聞いてまわりました

移住体験を通して、住まいと仕事と集落のマッチングを進めていきます
特に、移住の良い面だけではなく、定住のための「リアル」を感じてもらうことを大事にしているとのことです

集落ごとの文化や伝統を大切にしています

「集落の人事部」に

移住者のやりたいことやその深さ、集落が求める期待とその深さ、これをマッチングすることが、定住に向けて大切なことだそうです

能登町からの積極的な呼び込みはせず、「移住は簡単ではない」とリアルな情報を伝え続けています

現在はコンセールのとに併設中

能登町は新たに34人の「ふるさと」になった

数ではなく質を追い続け、現在では年間200件くらいの問い合わせから、40件ほどの移住が実現しているそうです

これまでの累計で、187組320名の移住と34名の子どもが生まれました
移住体験者は、755組1395名に、起業数は、25組51名に至りました

すぐそこにある海が遊び場
キャンプも気軽にすぐ行ける
のんびりとした時間が流れる

2024年

成果が出ている中、震災は起こりました
森さんも被災され、入院治療も経て、仕事に復帰されたのは5月になってからでした

そのような中、移住の問い合わせは倍になっているそうです
半分はボランティアの方々です

関係人口の定住促進に向け、プログラムも変更

関係人口からの定住を促進するためプログラムを変え、移住は7%→13%へ変化、今は2、3割に増えている実感です

以前は、能登で頑張っている事業者を巡っていましたが、課題はリアルな移住や困っていることはわからない状況でした
変更後は、集落の作業を体験してもらい、共感してくれる人を増やしました


これから

「にぎやかな過疎」を創る

「にぎやかな過疎」明治大学・小田切教授のお考えです

移住者を増やすのも仕事だが、集落を維持し活性化すること
そのバランスを考えながら、森さんは集落支援を進めています

町役場の職員さんには、いろんな集落の人がいたので聞いて回りました
震災支援も集落単位でヒアリングを続けています

集落での暮らしは、手間暇かかりますが、みんなで負担を軽減して、みんなで楽しんで、みんなで美味しいものを食べて、穏やかに暮らす生活です

新鮮なお寿司

宮掃除をしていた大学生を拝んでいた集落のおばあちゃん

奥能登に関わる大学生が、神社の掃除をしていると、集落のおばあちゃんが手をあわせて大学生を拝んでいたそうです

人のやさしさや自分のやったことが集落に貢献している実感を得られるエピソードです

今日も能登町では、森さんたちが関わった移住者と集落の方々の温かな交流が生まれていると思います

大人同士の交流
世代を越えた交流

能登の魅力

「自然」

美しい景色が毎日変わることが大きな魅力だと森さんはおっしゃいます
また、高級魚がたくさん釣れて、食べることができることも魅力です
真鯛をつって、自ら捌き、刺身やだし汁をつくることが楽しみだそうです

目の前の海ですぐ釣りができる

森さん、ありがとうございました!


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