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#美術館

北斎は「画狂老人卍」というやんちゃな画号をどのようにして思い付いたのかという話

葛飾北斎が生涯に何度も画号を変えたという話は有名ですが、たくさんある画号の中でも、特に異彩を放っているのが「画狂老人卍」ではないでしょうか。しかもこの画号、北斎が70代半ばというかなりの高齢になってから使い始めたものです。ちょっと中二病を思わせるようなやんちゃな画号。北斎はなぜこのような画号を用いるようになったのか、その経緯をご紹介しましょう。 北斎は、享和元年(1801)、数え42歳の頃から「画狂人」という画号を用い始めます。例えばこちらの「見立三番叟」という肉筆画。