世界の名ボクサー:ナジーム・ハメド①「柔軟な身体&強打の王子」

世界フェザー級王者。「プリンス」と呼ばれた男。デビュー初期の試合。リッキー・ベアード戦、ショーン・ノーマン戦、アンドリュー・ブルーマー戦ほかを紹介します。

ナジーム・ハメド(イギリス)
身長164cm:サウスポー

①ナジーム・ハメド 2R KO リッキー・ベアード
(J・バンタム級戦、1992年)
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでベアードがダウン
2R:右ボディでベアードがダウン
(感想:「プリンス」(「アラブの王子」といったイメージ?)「悪魔王子」「ナズ」と呼ばれたハメド。両親はイエメン人で、アラブ系。イングランド・シェフィールド出身。7歳でボクシングを始め、アマチュアで優秀な成績(62勝5敗)。18歳でプロ入り。そして、このデビュー戦。ベアード(29歳)はロンドン出身の白人。これまで2勝(2KO)6敗1分。このところ連敗中。英国マンスフィールドでの一戦。トップロープをジャンプしてリングインするハメド。非常にスリムな身体付き(体重も軽い)。トランクスは白と黒のアニマル柄(アズマー・ネルソンが着用していたタイプ)。1R、トリッキーなサウスポースタイルで右ジャブ、左ストレート、左フックのハメド。ベアードは右ストレートに伸びがあり、ヒットさせる。ハメドが連打で反撃し、左フックからの右ストレートでダウンを奪う(攻めるときにサウスポーからオーソドックスにチェンジするのがハメド流。オーソドックスの時の方がパンチが強いように見えた)。2R、タイミングよく決まった右ボディでベアードがダウン。立てず、KO。ハメドが快勝(前転して勝利を喜んでいた)。細い身体でパワーが無さそうな感じもあったが、ダウンを奪ったパンチはなかなか鋭く、パワーがあった。ベアードは右ストレートが良く、左フックからの右ストレートといったコンビネーションも持っていたが、二度のダウンでKO負け。打たれ弱さがあったか。その後、ベアードは英国のローカル王座(フライ級)を獲得したが、防衛はできなかった。)

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