世界の名ボクサー:マシュー・サアド・ムハマド②「流血の激闘王」

WBC世界ライトヘビー級王者。強敵との世界王座防衛戦。ジョン・コンテ戦(初戦・再戦)、ルイス・ペルグー戦、アルバロ・ロペス戦(再戦)、ロッティ・ムワレ戦を紹介します。

マシュー・サアド・ムハマド(アメリカ)
身長180cm:オーソドックス(右構え)

①マシュー・サアド・ムハマド 15R 判定 ジョン・コンテ
(WBC世界L・ヘビー級タイトル戦、1979年)
(ダウンシーン)
14R:左ストレート、左ジャブで2度、コンテがダウン
(感想:ムハマドがタイトル初防衛。世界王座を獲得してマシュー・フランクリン(23勝(16KO)3敗2分)は「マシュー・サアド・ムハマド」に改名。コンテ戦は改名してから初の試合。挑戦者コンテは元王者で、これまで33勝(23KO)2敗1分。英国・リヴァプール出身(母はアイルランド、父はシエラレオネ共和国の人)。10歳でボクシングを始める。アマチュアの大会で優勝したことも。ロンドンでのプロデビュー以来、順調で欧州王座、英国王座、英連邦王座(L・ヘビー級)を獲得。決定戦でWBC世界L・ヘビー級王座獲得。アルバロ・ヤキ・ロペスを下すなど三度の防衛に成功したが、王座を剥奪されて無冠に。かつて保持していた王座を奪回できるかどうか? アトランチックシティでの一戦。試合はジャブの打ち合いが中心。ムハマドは右ストレートを狙う。5R終了間際にムハマドがバッティングで負傷。左目の腫れもあってムハマドは慎重な戦いぶりに。コンテは得意の左フックが少な目でジャブが多い。14R、コンテがダウンし、観客席がドッと沸く。15R終了。判定は3-0。「激闘王」がジャブ、ストレートで手堅く勝利。確実に初防衛戦をクリアしたかったのだろう。コンテはジャブは悪くなかったが、「倒しに行かないボクシング」。選手にもいろんな事情があるのだろうが「攻めない挑戦者」を見ていると何のためにタイトル戦に出場しているのかと思う。)

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