世界の名ボクサー:オスカー・デラ・ホーヤ⑩ラスト「本物のゴールデン・ボーイ」
世界六階級制覇王者。S・ウェルター級戦&大試合。リカルド・マヨルガ戦、フロイド・メイウェザー・ジュニア戦、マニー・パッキャオ戦ほかを紹介します。
オスカー・デラ・ホーヤ(アメリカ)
身長179cm:オーソドックス(右構え)
①オスカー・デラ・ホーヤ 6R TKO リカルド・マヨルガ
(WBC世界S・ウェルター級タイトル戦、2006年)
(ダウンシーン)
1R:左フックでマヨルガがダウン
6R:連打で2度、マヨルガがダウン
(感想:デラ・ホーヤが王座奪回。バーナード・ホプキンスに初KO負けを喫したデラ・ホーヤ(37勝(29KO)4敗)。再起戦でかつて所持していた王座に挑戦。27勝(22KO)5敗1分の王者マヨルガはニカラグアの個性派(勇敢な男であるが、その分、気が荒く、トラブルメーカーでもある)。ニカラグア王座(J・ウェルター級)、WBCの地域王座(ウェルター級)、WBAの地域王座(S・ウェルター級)獲得後、WBA世界ウェルター級王者に。バーノン・フォレストをKOしてWBC王座も獲得。IBF王者コーリー・スピンクスに敗れ、王座陥落。フェリックス・トリニダードにTKO負けした再起戦でWBC世界スーパーウェルター級王座を獲得し、二階級制覇達成。デラ・ホーヤ戦は初防衛戦となる。ラスベガス「MGM Grand」での一戦(共に33歳。レフェリーはジェイ・ネイディ。会場ではフロイド・メイウェザー・ジュニアが観戦)。マヨルガがドン・キングと共に入場。デラ・ホーヤのセコンドにはフロイド・メイウェザー・シニア。1R、まずは互いにジャブから。マヨルガが思い切りのいい打ち方で右ストレート、フック。デラ・ホーヤはディフェンス。そして 右ストレートからの左フックでマヨルガがダウン。立ったマヨルガは反撃するが、左フックを食ってピンチ。どうやらマヨルガの豪快なボクシングは隙も大きいようだ。その後もデラ・ホーヤが右ストレート、左フックをヒットさせる。ただ、マヨルガの荒っぽいパンチには要注意。3R、マヨルガの右アッパー炸裂。6R、左フックが効いたマヨルガが連打でダウン。立ったが、デラ・ホーヤが激しいラッシュ(シュガー・レイ・レナードがドニー・ラロンデを滅多打ちにして五階級制覇したときのことを思い出させるような攻めだった)。レフェリーがストップすると同時にマヨルガは崩れ落ちた。デラ・ホーヤが快勝。ディフェンスに差があったが、デラ・ホーヤは力強かった。マヨルガは敗れたが、パワフルでスリリングだった。その後、マヨルガはフェルナンド・バルガス、シェーン・モズリー、ミゲル・コット(WBA世界S・ウェルター級王座戦)らに敗れ、世界王座返り咲きならず。勝っても負けてもエキサイティングな戦い方でプロらしい選手だった。)
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