世界の名ボクサー:イベンダー・ホリフィールド⑥「真の支配者」
世界クルーザー級、ヘビー級王者。再起戦&王座奪回。リディック・ボウ戦(再戦)、マイケル・モーラー戦(初戦)、レイ・マーサー戦ほかを紹介します。
イベンダー・ホリフィールド(アメリカ)
身長188cm:オーソドックス(右構え)
①イベンダー・ホリフィールド 12R 判定 アレックス・スチュワート
(ヘビー級12回戦、1993年)
(感想:リディック・ボウに世界ヘビー級王座を奪われたホリフィールド。かつて戦ったスチュワートと再起戦(93年初試合、6月)。スチュワートはホリフィールドとの初戦でTKO負け後、マイク・タイソンに1RでKO負け。中堅どころに勝ってきたが、マイケル・モーラー、ジョージ・フォアマンに敗北。アトランチックシティ「コンベンション・センター」で行われた世界ランカー対決(理由はわからないが真夜中に行われた。両選手のコンディションが気になるところ。レフェリーはルディ・バトル)。互いにジャブ。しかしながら、共にスピードが無い(ホリフィールドは筋肉が付いたが、その分、動きのキレが落ちた。その筋肉によってタフネスがアップして長いキャリアになったが、彼の魅力は「機敏さ」。本来の良さが筋肉によって失われたのは個人的に残念)。ワンツー、左フックからの右ストレート、右アッパー、左ボディ打ちなどでホリフィールドが1Rから優勢。スチュワートは右ストレート、左フックなどで打ち返すが、すぐに距離を取る消極的な姿勢(昔は「KOマシーン」などと言われたが、実はボクサータイプのスチュワート。マイク・タイソンとは違って「倒しに行くファイター」ではない)。力強いホリフィールド。しかし、空振りも目立つ。8R、ホリフィールドがワンツー、右アッパーからの左フック。11R、スチュワートが右ストレート。12R終了。判定は3-0。ホリフィールドが攻めの姿勢で勝利。時折、良いコンビネーションを見せたが、会場はあまり盛り上がっていないように映像では見えた。スチュワートは腰が引けたボクシング。引退した方が良い、と思うような試合ぶりだった。その後の二人。ホリフィールドの次の試合はリディック・ボウの世界ヘビー級王座への挑戦。スチュワートはその後もリングに上がり続けたが、ピークを過ぎて勝ったり負けたりの状態に。世界戦を経験することなくキャリアを終えた。)
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