世界の名ボクサー:フェリックス・トリニダード⑤「プエルトリコ最強の男」
世界三階級制覇王者。世界スーパーウェルター級、ミドル級王座戦。フェルナンド・バルガス戦、ウィリアム・ジョッピー戦、バーナード・ホプキンス戦ほかを紹介します。
フェリックス・トリニダード(プエルトリコ)
身長180cm:オーソドックス(右構え)
①フェリックス・トリニダード 3R TKO ママドゥ・チャム
(WBA世界スーパーウェルター級タイトル戦、2000年)
(感想:トリニダードがタイトル初防衛。デビッド・リードを判定で下してWBA世界スーパーウェルター級王者になったトリニダード。その後、WBC・IBF世界ウェルター級王座を返上(オスカー・デラ・ホーヤから奪ったWBC王座は結局、一度も防衛戦を行わなかった)。スーパーウェルター級王座の初防衛戦に挑む。挑戦者チャムはセネガル生まれで、フランス国籍。アイラン・バークレーのような構えと打ち方をする黒人で、デビュー以来、連戦連勝(負けはキャリア初期の一つのみ)。フランス王座、欧州王座(いずれもS・ウェルター級)を獲得。これが初の世界挑戦。マイアミでの一戦。ジャブが速いトリニダード。1Rに左アッパーでチャムをグラつかせる。チャムの右目があっという間に腫れ上がり、3Rにチャムが自ら棄権。動きとパンチにキレがあったトリニダード。実力者を撃退。「フランスのバークレー」チャムは決して弱い選手ではないが、あっさり負けてしまった。「世界は広い」ということか。その後、チャムは欧州王座防衛、WBAインターコンティネンタル王座(スーパーウェルター級)獲得、防衛。しかし、WBA世界スーパーウェルター級暫定王座戦に敗北。結局、世界王者にはなれず。層の厚い階級では実力者でもそういう結果になるのはよくあることである。)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?