世界の名ボクサー:ロッキー・マルシアノ②「イタリア系の高性能爆弾」
世界ヘビー級王者。世界挑戦&王座防衛戦。ハリー・マシューズ戦、ジャージー・ジョー・ウォルコット戦(初戦・再戦)、ローランド・ラスターザ戦(再戦)ほかを紹介します。
ロッキー・マルシアノ(アメリカ)
身長179cm:オーソドックス(右構え)
①ロッキー・マルシアノ 2R KO ハリー・マシューズ
(ヘビー級戦、1952年)
(ダウンシーン)
2R:左フック連打でマシューズがダウン
(感想:全勝を続けるマルシアノ。マシューズはアイダホ州出身の白人。元々はライト級の選手。階級を上げ、ミドル級で好調。第二次世界大戦中はアメリカ陸軍に入隊し、1946 年までボクシングは中断。カムバック後はワシントン州王座(ミドル級)を獲得するなど連勝。ライトヘビー級でも連戦連勝。体格、体重は「ヘビー級の選手」とは言い難いが、マルシアノと対戦。ブロンクス「ヤンキースタジアム」での一戦。ジャブ、ワンツーを使うマシューズ。ワンツーからの左フックに良いものがある。もみ合うような接近戦。互いにフック攻撃。マルシアノが相手の懐に飛び込んでフック、ボディ打ち。距離を取りながら戦おうとするマシューズだが、2Rに左フック連打を食らってダウン。倒れた時にコーナーのバックルに頭をぶつけたマシューズは立てず、KO。マルシアノには有名なKOシーンがいくつかあるが、これはその一つ。フィニッシュの左フックダブルはなかなか強烈なものだった。マシューズは正統派で良い選手だが、腕力で負けた。その後のマシューズ。ドン・コッケルに連敗したり、ピークを過ぎたエザード・チャールズに勝利したり。通算戦績は90勝(61KO)7敗6分と見事なものだが、世界挑戦することはなかった(シュガー・レイ・ロビンソンの世界ミドル級王座に挑戦する話もあったが、実現せず。どうやらマネージメントに問題があったようだ)。引退後は溶接工場を所有し、経営。 ヘビー級選手のトレーナーを務めたことも。)
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