世界の名ボクサー:ロベルト・デュラン⑤「パナマの ”石の拳”」

世界四階級制覇王者。二階級制覇&転落。ジョセフ・スブガ戦、シュガー・レイ・レナード戦(初戦・再戦)、ウィルフレド・ベニテス戦ほかを紹介します。

ロベルト・デュラン(パナマ)
身長170cm:オーソドックス(右構え)

①ロベルト・デュラン 4R TKO ジョセフ・スブガ
(ウェルター級戦、1980年)
(ダウンシーン)
4R:右フックでスブガがダウン
(感想:二階級制覇を目指すデュラン。80年初試合(1月)。スブガはウガンダの黒人。ヨーロッパが主戦場。デビュー戦はドイツ。そしてフィンランド、デンマーク、ノルウェイ、スイス。デビュー二戦目で判定負けを喫したが、それ以降は負け無し。タイトル戦の経験はまだ無い。ラスベガス「シーザース・パレス」での一戦(レフェリーはリチャード・グリーン)。ガードを上げてフットワークのスブガ。距離を取ってジャブ、接近して回転の速いボディ連打。デュランはワンツーからの左フック、ボディ打ち。3R、デュランが相手をコーナーに追い込んで連打。4Rも攻めるデュラン。スブガはボディ連打で対抗するが、デュランを止められず。右フックでスブガがダウン。立ったが、フラついてレフェリーストップ。デュランがタフネスで快勝。ウェルター級で戦える身体になったようだ。スブガはシャープなパンチの持ち主で良い選手。しかし、デュランには勢いがあった。その後、スブガは二試合。再起戦に勝利したが、その次の試合でデビー・ムーアに1RでTKO負け。ムーアは後、日本で三原正をKOしてWBA世界J・ミドル級王者に。そしてデュランと防衛戦をするが、それはまだ先のこと(1983年)。)

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